2006日光 XCスキーハイキング

(日程)
2006年2月4日(土)〜5日(日) 天候:晴れ

(テーマ)

(参加者)

一泊組 :藤野さん 熊野さん 野水さん 菅澤さん 福田さん 益原
日帰り組:畠田さん 康ちゃん 和田(陽)さん 江畑(克)さん 森永さん 平野さん

(記録)日帰り組合流まで:益原 合流後:畠田

プロローグ
毎年恒例のクロカン企画第一弾。第二弾の上高地に比べ、やさしいコース設定であることから、クロカン初心者推奨の企画でもある(*)。今回、クロカン企画初参加は、野水さん・菅澤さん・フクちゃんの3人。

そのうち菅澤さんは、数年前に今回と同じ日光でクロカンを経験しており初心者ではない。野水さんはクロカン経験なしといっても大学時代スキー部で、その後もマラソンを初め数々のスポーツを極めたスーパーウーマンであり初心者扱いは失礼か。私など初日の午後にはもう追い越されてしまうだろう。

フクちゃんはゲレンデも含めてまっさらなルーキー。同じくゲレンデ経験殆どなく自他共に認める「転倒虫」である私の最大のライバルはフクちゃんか。

配車は野水号にクマノさんと私の3人。誰よりも日光の温泉と湯葉を愛する「ミスター・アストリア」マッチャンの車にフジさん・菅澤さん・フクちゃんの4人が乗る。以下、今回も波乱の連続の面白クロカンツアーをお届けします。

(*)上高地をデビュー戦に選んだシューヘイ君は大変な目にあったらしい。「日光で初体験→上高地へステップアップ」がお勧め。

2月4日

6:00 自宅PC前
朝6時に目覚め、軽くシャワーを浴びる。濃い目のブラックコーヒーを片手に机に向かい、優雅な朝に浸っていると、携帯にメールが4件も。マッチャンからだ。寝坊でもしたのかな?開いてみると「我、緊急出社につき日光入りを断念。無念なり!」口に含んだネスカフェ・ゴールドブレンドを景気よくPCに噴きかける私。優雅な朝終了。

あわわ・・・え、えらいこっちゃ!配車どないしよ!慌ててマッチャンの携帯に連絡。電話の向こうでも大慌てのミスター・アストリア。しかしマッチャンのフォローは迅速だった。同乗予定だったフクちゃんは急用で夜に日光入りするとのこと。草加にお住まいの菅澤さんは東武線への誘導が済んでいた。しかし、フジさんがつかまらない。自宅へ電話してもつながらず、携帯にかけると「おかけになった電話番号は、現在電波の届かないところに…」秘密の地下壕でも通っているのだろうか(*)。

もう一人のドライバー・野水さんとの待合わせは、7時に西荻窪駅。フジさんとマッチャンの待合わせは7時半丸の内本社前。西荻窪から30分で丸の内はきつい。野水さんに電話してみると、「そうね、ちょっと頑張ってみようかしら。」思わず、ハリウッド映画張りのカーチェイスで、パトカーを引き連れ東京駅へ爆走する野水さんが脳裏に浮かび、慄然とする。結局午後からの出社予定だったマッチャンが7時半に丸の内へ赴き事態をフジさんに説明、同時に野水号も丸の内を目指す段取りに。
(*)フジさんの携帯は、会社の机の引き出しの中に厳重保管されていた。

8:00 丸の内本社前
7時に西荻駅で野水さんに拾ってもらい、5分後に五日市街道でクマノさんをピックアップ。緊急事態を知らず、ニコヤカなクマノさん、「そういえば昨日の夜、不審な電話が2件ほどあったな〜、ハッハッハ」不審な電話の正体はフクちゃんから事態を知らせるものであったことが後になって判明。相変わらずマイペースなクマノさん。

その後多少の渋滞もあり、7時50分ごろ丸の内本社前へ到着、フジさんと無事合流を果たす。使命を果たしたマッチャンは、携帯電話で完全に仕事モード。無念のマッチャンを残し後ろ髪を引かれながら目的地の日光アストリアホテルへ向かって出発。

10:30 東武日光駅前
野水さんのキビキビとした運転でストレスなく日光へ到着。菅澤さんと連絡をとり、東武日光駅でピックアップすることに。9時過ぎには駅に到着していたそうで随分とお待たせしてしまった。駅の近くで電話すると、「日光駅のすぐ側の喫茶店にいます。」とのこと。

到着すると、駅前には喫茶店がざっと10軒以上あり大捜索となる。ほどなく「日光金谷ホテルベーカリー」から出てくる菅澤さん。2階が喫茶店であるそうだ。後で聞くと「あそこのパンは有名なんですよ〜」と菅澤さん。「おいしかったですか?」と聞くと「食べませんでした」とキッパリ。

11:30 日光アストリアホテル
野水車はノーマルタイヤのためいろは坂が心配されたが、拍子抜けするほどの良コンディションで難なくクリア。天候は曇天で気温も零度前後と寒いが、風があまりなく、まずまずの様子。と思ったらアストリア付近で地吹雪の洗礼。天気が変わりやすいのは相変わらずのようだ。アストリアに到着し装備を整える。

今回、フジさんはクロカン用のスキーと靴を購入していた。さかいやスポーツから直送されたブツは、KARHU社のヘビーツーリングタイプ。シックな色使いに赤のアクセントが鮮やかだ。安定性重視で少々重めだが、競輪選手顔負けのフジさんの剛脚なら問題なしだろう。箱根に別荘を持つフジさん、クロカンスキーは「嗜好品」ではなく「生活必需品」であるとのこと。何ともうらやましい。

5人揃ってウォームアップも兼ねて光徳牧場へ出る。準備運動後、各自牧場を周回し始める。菅澤さんは、数年前にクロカンを経験しており安定感がある。ゲレンデも数多くこなしているとのことで、多少のアップダウンも問題なさそう。

一方、「恐るべき初心者」こと野水さんは、最初ヒールフリーに若干戸惑っていたようだが、牧場を一周する頃には荻原健司みたいなフォームになっていた。野水さんを見ていると、光徳牧場にいるはずがトリノにいるかのような錯覚に陥る。

それにしても、午前中いっぱいくらいは優位性を保てるか、と思っていたらまさか光徳牧場一周で追い越されるとは・・・。

12:30 三本松
光徳牧場を後にして、昼ごはんを食べるべく三本松へ向かう。三本松までのルートは基本的に平坦基調で前の人が通った跡がくっきり残っており大変滑りやすい。

先頭を行くのは今回初日のリーダーを務めるクマノさん。NSAのイベントは殆ど総なめにしているため、今回のメンバーでもっともクロカン経験が豊富である。2年前は私と一緒の「転倒虫」だったが、今や堂々のリーダーシップで先頭を引いている。

しばらくクマノさんを筆頭に5人一列で粛々と進んでいると、上級者2人組が追いついてくる。スピードが違うので、あっさり5人を抜き去っていく。その後、しばらくすると4人になっていることに気付く。あれ?1人どこ行った?ずっと先を見ると、先程の上級者2人組に野水さんが食らいついている。勝負師の血が騒いだのだろうか。これをきっかけに各自ペースになり汗まみれになって滑るうちに三本松が見えてきた。

いくら気温が低くても動くと汗が出る。ビールが楽しみだと言うと、「後があるからコップ一杯くらいにしといた方がいいわよ」と野水さん。しかしコップ一杯がビン一本に。ビン一本が三本に。それが三本松だ。

今回、定番の「宇都宮餃子」と一緒に、「餃子ソーセージ」なる、にんにくたっぷりの強烈新メニューを頼むと、ビールの本数は瞬く間にカウントアップ。アンド熱燗オーダー。メインの料理を物色していると目についたのが、「ちたけうどん 11,000円」。1万1千円!?インフレにもほどがある。「ちたけ」とはいったいどんな食材だ。もう一度よく見ると、「ちたけうどん 11,00円」とある。「点の位置間違っちゃってゴメンね〜」謝るお店のおばちゃん。

結局名前のインパクトに負けて、全員がちたけうどん(そば)を注文。うどんを待っていると、何かの拍子に、コップになみなみと注がれたビールを、豪快にテーブルにぶちまける菅澤さん。「あわわ・・・」パニックに陥る私に「ちたけうどんのちたけって何なんですかね〜。」とにこやかに話しかけてくる。その後ワンテンポおいて「あわわ・・・」とパニックに陥る菅澤さん。周りをなごませる、独特の間合いの持ち主であるようだ。マッチャンの必殺技「熱湯返し」の向こうを張る「ビール返し」の誕生か。

ちなみに「ちたけ」とは地元でとれる、マツタケのような芳醇な香りのきのこだそうだ。その後、黒々としたちたけに、これまた黒々とした茄子が盛られ全体的に黒々としたちたけうどん(そば)に舌鼓を打ち、昼食タイム終了。本日の目的地・湯滝を目指す。

14:30 湯滝
三本松の食堂を出ると目の前の車道のど真ん中に巨大な物体が落ちている。その正体は、子供の体くらいはありそうな、巨大ソフトクリーム(の模型)だった。「む・・・獲物・・・!」とばかりに挑みかかるフジさん。ソフトクリームを無事捕獲し勝利のポーズをとる。会心の笑顔だ。ソフトの模型を店先へ戻した後、クマノさんを先頭に湯滝に向けて出発。

湯滝へのルートは光徳牧場〜三本松に比べ若干難易度が上がる。湯滝までは緩やかな登り基調。途中、何箇所もアップダウンがあり、結構難しい。ゲレンデの経験豊富で下りのうまい菅澤さんが登りで若干苦戦するものの、全員難なく湯滝に到着。

滝の側に巨大なカマクラを発見し、覗き込んでみると既に中に入っているフジさん。ここでも会心の笑顔だ。例年、湯滝は強い風が吹きつけてくるが、今年はそれほど強くない。いつになく穏やかな湯滝前で記念撮影に興じた後、湯滝を後にする。

17:00 温泉
帰りの道のりは下り基調なのでとても楽。ゲレンデでならした菅澤さん、スーパーアスリート野水さんは問題なくこなす。

2年前、このルートで雪だるまになる勢いで転びまくった私も、転ばずにすんだ。うまくなったわけでなく、2年前転びまくったおかげで、ここでは転んでも大して痛くないことを体で覚えたせいだろう。恐怖感が薄れると楽になるものだ。レンタルスキーの終わる16時より30分早く、余裕の帰還を果たす。

部屋に戻りくつろいだ後、アストリア自慢の温泉へ出撃。温泉から離れていても硫黄臭が漂う。外の露天風呂は氷点下10度前後の外気とのギャップもあり、大変気持ちよい。頭を洗ってから外へ出ると、5分もしないうちに髪の毛が凍る寒さだ。

喜び勇んで入ると、今回露天風呂がぬるい。張り紙がしてあったが、温度が高すぎるので水で薄めたそうだ。薄めすぎだっつーの。でもぬるい分、長い時間浸かっていられるという利点もある。毎度デジカメ持参で入浴のフジさんが、今回もシャッターチャンスをうかがう。

前回、雪の中に全裸でダイブし、自らシャッターチャンスを演出したフジさん、今回もダイブするタイミングを探っているようだ。しかし他の客も多く、気温も低すぎることから、残念ながら明日に持ち越すことに。その後も「む・・・ここに誰か飛び込んだ跡があるな・・・」と、飛び込みたくてウズウズするフジさんだった。

19:00 モンテローザ
夕食は今回座敷ではなく、「モンテローザ」という食堂でとることになった。19時前に到着するというフクちゃんを部屋で酒盛りしつつ待つことに。ビールの後、野水さん持参の「上善如水」という極上の日本酒を飲み始める。

コンビーフをつまみに日本酒をコップであおるという野性度高い宴会。トリノオリンピックの話題等で大いに盛り上がっていると、フクちゃんが到着。フクちゃんの柔らかな笑顔で癒される野性度高い5人。

フクちゃんが驚いた表情で「NSAの皆さんの・・・その・・・こういうお姿は初めてです・・・」と言う。「こういうお姿」=「浴衣姿で酒をあおりだらしなく乱れるオヤジ(フジさん・クマノさん・マチョハラ)」ということであろう。ようこそ「夜のNSA」の世界へ!というわけで、無垢なルーキーを加えた6人で夕餉の場へ向かう。

夕食のメニューは、鍋・茶碗蒸し・刺身等々盛りだくさん。どのメニューにも湯葉が入っている。量も味も申し分ない。「ゆばマニア」マッチャンがいたら、味噌汁をひっくり返して喜ぶだろうなぁ、と思ったその時。ガチャーン!アッチャッチャッ!何事か、と驚き見ると、味噌汁運搬中のウェイトレスさんが、手を滑らせたようだ。

ひっくり返った味噌汁は、野水さんの背中を直撃。抜群の運動神経を誇る野水さんも、背後から奇襲されてはたまらない。幸い野水さんのとっさの身のこなしのおかげで被害は最小限で済み、やけどもなかった。ひたすら謝るウェイトレスさん。フロアの責任者も謝罪に来る。その後、ついにはホテルの総支配人と思しき人まで挨拶に来た。

我々がよほど怖い人に見えたのか。「あ〜・・・ワインが飲みたくなったなぁ〜」とか「肩が凝ってきたな〜」などと、いっそ嫌な客になりきるのも面白いかと思ったが、気の毒なくらいの勢いで謝るウェイトレスさんを見て何も言えなくなる。悪人にはとてもなれないNSAメンバー。

それにしても、マッチャンのいない今回、「味噌汁返し」の秘技が見られるとは思わなかった。無念のキャンセルとなったマッチャンが、幽体離脱でもして密かに参加していたのだろうか。

21:00 沈没
楽しい食事が終わり、部屋に戻る。本日は22時からNHKのドラマ「氷壁」の第4回が放映される。「NSAのみんなと見たいです!」とフクちゃん。実は初回を見逃してしまったため、まだ未見なのだが、今日は見てみようという気になる。しかし、今回体調がイマイチで、昼間の疲れもあって、21時前には猛烈な睡魔が襲ってくる。

沈没寸前の状態で辺りを見回すと、いつも「早寝スプリント」でトップを取るクマノさんが既に沈没していた。まだ余裕のあったフジさんも、お付き合いで21時に沈没。かくして男部屋3人は21時に全員沈没となった。「夜のNSA」オヤジ3人衆は、実は「早寝早起き」の良い子たちであった。ちなみに女部屋3人は、「氷壁」をキッチリ見た上、温泉にも行ったとのこと。

2月5日
翌朝、7時に起きて温泉に行くと、雪が深々と降っている。しかし日光クロカンでは、毎年昼になると持ち直している。今年の雪上ランチも大丈夫だろう。8時に朝食を済まして準備を始める。

集合は10時。フクちゃんは今日がデビューとなるので、早めに光徳牧場に出発。野水さんが一緒だ。これ以上頼もしい先生もいない。準備万端整えて、10時に到着する経験豊富な精鋭たちを待つ。今日はどんな楽しい一日になるのだろうか。

7:00 よーちゃんを自宅に迎えに行きさゆりさんも早起きで見送ってくれる。エバ、秀ちゃん、賢を本店前でピックアップ。久々に大人数乗せたせいかクルマの後輪あたりから異常音、クルマをゆさぶってチェックしてみたらショックアブソーバーからの音なり。普段沈み込まない所まで沈むので油が回っていなかったのだろう。音は少し走ると収まった。

神田橋から首都高速に乗りすぐに右の池袋線に入らないといけなかったのに、道なりの新宿線に入ってしまったので次の外苑で下りて仕切りなおし…アルバイト(山用語:道間違えて無駄な時間をすること)をしてしまった。

その後順調に飛ばし、どーぴーかんの晴れのもと日光連山が見えてきた。天候は悪くなさそうだが雲がかかっている。その頃マッチョから入電。雪が降っているらしい。昨日ノーチェーンで上がれたということを確認していたが、いろは坂途中から路面に積雪があり、タイヤが滑り出したのでチェーンを装着。マッチョの連絡通り今朝から降っていたようだ。

10:20 アストリア到着。
11:00 光徳牧場集合。時折風が強く吹くが天候は回復基調。麓から周囲の天候状況は確認できていたし周囲晴れで風が吹けば雲は基本的には飛ぶ…つまり晴れてくるはず。昨日湯滝までツアーしたというし、今日が初日の福ちゃんもいることだし、無理せず直接泉門池(いずみやどいけ)を目指すことにした。

光徳牧場では、福ちゃんがぐるぐる回って練習している。
さて、記念写真撮ってツアー開始。途端にやはり初日の福ちゃんが遅れるので、ぼくとマッチョでサポートしながらいく。自然スポーツ愛好会度100%で静寂な白銀の森をすすむ。

途中、休憩ポイントでぼくら3人を待ってくれているNSA雪んこ達。既に福ちゃんは、126回くらいこけているが、豊満なお尻のせいかダメージは少ないようだ。
さて、ここから道路下のつるつるの通路をくぐり前進する。ここでこけて頭でも打ったらいけないので無理せず脱がせて(服じゃないぞ)、やりすごした。

戦場が原末端の木道のうえを歩くが、今年は雪が多く木道も完全に隠れている。が、福ちゃん、木道と木道の隙間にお尻がすっぽりはまってしまった。手を差し伸べてひっぱり出す。こういうのが楽しい。福ちゃんのリュックから重いものを取り出し、ぼくとマッチョで持ってやることに。

12:20 皆の待つ泉門池に到着。先着隊がテーブルを確保してくれていた。さて、昼食開始だ。もちろん恒例のフランスパンにガーリックバターをすり込み香ばしいNSAのノルディックスペシャルランチだ。

皆でフランスパンを切り、生ハム、チーズを添え、ワインを開け、また各人が持参したおいしいものがテーブルに並べられる。泡で乾杯し、その泡缶は今度は熱燗用の燗つけに変わる。かなり温度は低いが晴れ、風は時折強く吹く。

珍しいものといへば、よーちゃんがトドの肉の入った缶入りカレーを持ってきていた。珍しいだけでおいしいものではなかった(笑)。また、藤さんも九州で買ってきたというイカと明太子のつまみを持ってきていた。特にこれの薄味のやつはうまかった。マッチョはいつものサングリアとコンビーフやら何やら洋物の重いもの系を持ってきていた。

やはり冬はガソリンストーブが大活躍。プリムスの寒冷地カートリッジも出力は落ちる。エバちゃんのは事の他火力が弱くとろい…・聞くところによるとヤヤが使っていたものらしい・・・・どうりで・・・。

そこで、ぼくのてんぷらガードを切った風防が役にたつ(山の豆知識で以前から紹介している)。冬火力が弱いのは風のせいだけではなく、ボンベが冷えてしまって出力が低下するためだ。で、このてんぷらガードちょん切り風防は二つの役目をしてくれる。

風防として、もう一つは熱を風防内から逃がさないのでボンベが温まり出力(パワー)がアップする。 が、そこで、珍事が起きた!! 賢にこの風防を貸してやったのだが、完全に周囲を囲んでしまったため、風防内で熱がこもりすぎ、EPIの火力調整つまみが溶けてどろどろぐにゃぐにゃになっている。皆大爆笑!

日ごろいつもバカにしていたEPIだが、ぼくはなんかかわいそうな気がした。そこで、追い討ちをかけるように、よーちゃんが 「今なら、つまみを好きな形にできます…、みたいな」なんていうもんだからまた大爆笑! かわいそうなEPIはどろんとただれたつまみのまま賢からアメリカに連れていかれることになった。(なお、機能には影響ない)

そこで、風防使用上の注意:完全に包囲せず、熱が逃げる状態にして隙間を作っておくこと。今回は冬なのでつまみのただれだけで済んだが、ボンベが異常加熱すると爆発する危険もある!

13:40 昼食も終え寒さを感じてきたのでそろそろ撤収。康司は酒飲まないし皮下脂肪ないし特に末端冷え性の傾向がある。我慢強い子なので弱音をはかない(ぼくとほんと真反対)が、足と手が寒くて感覚がなかったそうな。

帰路は二手に分かれることにした。往路と同じルートで帰るチーム、戦場ヶ原を突っ切り大回りして帰るチーム。

この戦場が原を突っ切るというのは日光クロカンの魅力の一つなのだ(ただし雪が少ない時は植生を傷めるので避けよう)。戦場ヶ原チームは、ぼく、藤さん、エバ、秀ちゃん、よーちゃん、野水。本当は初めての福ちゃんと菅澤も連れていきたかったが、距離が長くなりクロカンに慣れていないと時間がかかることから2人は往路と同じルートで帰ることにした。

泉門池から青木橋経由戦場ヶ原に向かうコースはアップダウンもあって楽しい。途中、以前ぼくが川にスキーを落としエバちゃんが取りに行ってくれ拾いあげたら今度は酔っているもんだから反対のスキーを落としてしまった懐かしい青木橋を経て戦場ヶ原に入っていく。藤さんは今回クロカンでも安定感のあるヘビーツーリング用のセットを購入したのでこういうトレースのないコースでは抜群の操作性を誇る。大満足のようだ。
いつも思うのだが、クロカンこそ自然スポーツという名にもっとも相応しい遊びだと思う。

売店のある三本松に到着。ここで休憩、泡をかって回しのみ。さて、ここからアストリアまではよく整備されレールもしっかり刻まれていて軽快に飛ばせる。ぼくとよーちゃんと野水はすっかりクロカン選手になり、スプリントの様相を呈す。男女混合クラシカル個人5kmといったところか。

15:20 汗だくになりアストリア到着。ちょうどマッチョチームも到着したばかりだという。さて、このあとは暖かい温泉に入って疲れた身体をほぐす。ぼくは風呂入らずゆっくり仮眠とることにする。
菅澤と福ちゃんは都内まで行ってしまうより汽車の方が便利ということでちょうど今出れば東武日光に間に合う時間だったので機転よく野水はチェーンを装着中だったのでぼくのクルマは先発することにした。
ちょうどいい時間に東武日光駅に着き2人を下ろして東京へ向かった。

総括

気温は低かったが天候はよく、いいクロカンだった。
福ちゃんは翌日から沖縄自転車旅行を控えながらも参加してくれ、かつたくさん転んだのでさぞお尻が痛かったかと思うけど、よく頑張りました。これで上高地は大丈夫。
初めての野水はアスリートの滑りだし、NSA初のクロカン経験者の入会の菅澤はそのしゃべりと同じ自然のなかでゆったりと時間が流れる宮様スキー。
賢ちゃんは渡米前の最後の参加。また帰国して一緒にやろう。

おしまい