2005 梅雨山行 南八ヶ岳(赤岳/硫黄岳)
(日程)
日程:05/6/11(土)12(日)
(メンバー)
M 松田、藤野、森永、江畑、熊野、和田よ、中村し、稲葉、畠田(記)
F 大泉、和田さ、メリ、いねよめ 以上 13名
鉱泉行ったことのない面々や何度行っても鉱泉最高というリクエストも多かったことから、梅雨にはうってつけの赤岳鉱泉山行となった。また硫黄岳・赤岳好きな方を各人選んでピークハントするというプラン。まさに雨でも楽しい山歩き、晴れれば2倍楽しい、温泉あれば3倍楽しい山歩きを楽しもうというもの。そしてイネヨメの初参加もあり大賑わいの山行。
(記録)
6月11日(土)
松田車本店前8:30(ヤヤと晴輝も見送りに)、和田車/畠田車小田急線狛江駅9:00集合、クマ遅いなあ・・・と思ったら調布で拾ってやると言っていたのを思い出し出発。
調布から中央道に入ると案外混んでいた。途中、PAに寄るが観光バス等の客で女子トイレは外まで長い列を作っている。梅雨時期によく皆出かけるもんだ(ぼくらもそうだが)。
天候は思ったほど悪くなく、もともと雨前提なので気にならない。
途中、まっちゃん号に連絡とるも調布までの首都高速でかなり渋滞していたらしく30分ほどビハインド。
12:30 美濃戸着。初日ゆっくりなので美濃戸口から歩くことも考えたが、渋滞もあり思ったより時間かかったことや翌日ピークハントするのであれば復路時間節約のため美濃戸まで入っておいた方がよかろうということで美濃戸までクルマで入ることにした。美濃戸にて昼食をとる。まっちゃん号は途中食事とっているようなので合流は止めてぼくらは先に向かうことにした(まっちゃん号を待つと一番風呂逃す可能性もあった!)。
13:15 赤岳鉱泉に向け歩行開始。ガスってはいるものの雨は降ってこない。おじさんのパーティーが先行していたが、途中で抜いた。 よし、一番風呂はもらった!(向こうはまったく意識しないのだが・・)。よーちゃんのリュックがとても重いが、何かはお楽しみらしい・・しんも泡を大量に持ち込んでいるようだ。
15:10 赤岳鉱泉到着。広場に見慣れないものがあり何かと思ったら雪の塊。冬季氷瀑登攀を楽しむ人のために一度ここで練習していくようにと作られたものでその残りらしい。
ぼくらは予約しておいたいつもの広間とメッチェンはチロル風の素適なベッドルームに荷を置いた。
風呂は「準備中」の看板あるも入っていいということで目標の一番風呂をゲット。隣の女湯ではメリとさゆりさんの声が。水をかけてやったら、ぎゃーという悲鳴。向こうからも水が・・・なかなか楽しい。
風呂から上がってお楽しみの泡を楽しんでいたらまっちゃん号チームが到着。初めて会う仲間にイネヨメは挨拶をする。思ったよりも早く到着し後続も風呂に入りにいく。
皆そろったところで食事前のひとときを楽しむ。そこでよーちゃんの重いリュックの中身を披露。一升瓶入りのワインだった。ご苦労さん、食事の時に皆で乾杯しおいしくいただいた。メリ食堂はいつもながら期待とおりのうまいもの市を開催。イネヨメも焼き豚を持ってきてくれていた。
よーちゃんは泡のロング缶を数本持ってきており、せっかく重い思いをして担いできたのだから、ぼくも2本担いできたのだが足らないので仕方なく少し飲んでやることにした。
明日の行動計画をたてる。イネ、イネヨメ、マサ、ぼくの4人が硫黄岳アタック隊に選ばれた!(というか自分で決めた)。他は赤岳隊となった。両隊とも起床4時出発5時、行者小屋で合流する計画だ。
さてさて、楽しみの夕食の時間が近づく。誰かが、たまねぎと人参切っていた、という。まさかカレーか? 過去一度中学生の団体と一緒になったことがありその時カレーがでたことがある。一昨年あっと驚くステーキだったのだが、考えてみればここは山なのだ。しんがたまりかねて様子見にいったら、ステーキだという。歓声があがる。とにかく梅雨山行はいい、人の少ないこの季節の山小屋は厨房にも余裕があるのだろう、昨年に続きステーキ! すてき!
ということで安心して食堂に向かう。さらに今年は昨年よりも肉厚で自分で焼いて食べるというもの。さらにシチューは食べ放題。生泡で乾杯に続き、各人のグラスによーちゃんが一升瓶からワインを注ぐ。
パーティーはぼくら以外は途中で抜かしたおじさんパーティーのみ。冬山登山のメッカでもあるこの小屋は年間通して大変人気のある小屋だが梅雨山行はやっぱり空いていていい。
うまい夕食を終え部屋に戻り寛ぐ、と思ったら大間違い。ツイスターゲームをぼくは持ってきており興じた。興に乗ったころ、響くので静かにしてください、と小屋のお兄さんから注意を受けた。自慢じゃないが一昨年も注意を受けた。小屋の方針が一貫していてなかなかよい・・??(観点が違うやろ、反省せい)
21:00 強制消灯の時間である。さっきまでばたばたゲームしてすぐ寝れるはずない、蝋燭を灯してウイスキー舐め舐め少々雑談。
21:40 就寝
6月12日(日)
4:00 起床、真っ黒な稜線がはっきり見える!! 晴れた! 大同心や赤岳山頂も見える。やったぁ。
今回は早出のため朝食は持参。天気はまったく心配なく身支度にも調子がでる。ぼくは出発前に3回も脱糞し、少々切れ気味。
5:15 硫黄組はまた戻ってくるので荷物を鉱泉にデポしサブザックで、赤岳組は行者小屋まで背負っていく今回は2班に分かれるということで念のためぼくは無線機を持ってきた。一つを赤岳隊のしんに渡していざ出発!
イネヨメも前日の疲れもなく元気だ。初めての山歩きということもあり、空身でイネが必要なものを背負ってやっている。口うるさいが優しいイネなのだ。
順調に高度あげ、眼前に赤岳、中岳、阿弥陀岳の威容ガ望める。今年は沢筋に残雪も多い。山デビューのイネヨメは、うあーすごい、きれいやわぁ〜、と大変感動していた。僕は時折腹がぐりぐりとどーもおかしい、十分な脱糞をしたのだが・・・。ということで、森林限界前にここらで一発キジ撃つことに。
さてさて森に施肥を終え登行再開。無線で赤岳隊に連絡、ばっちり電波も届きヒマラヤ登山隊的雰囲気を味わう。赤岳隊は地蔵尾根に取り付いているところだという。やっほー、が届くかトライしたところ、聞こえたとのこと。この赤岳から横岳、硫黄にかけての南側は急峻なカールを形成しており、やっほーのこだまがきれい。
6:15 稜線に出る。北アルプス全稜線見え、槍ヶ岳から大キレットを越え穂高の稜線もきれいに見え残雪がかなり多い。ちょっと休んだあと、硫黄山頂目指し登行再開。
6:50 硫黄山頂に到着。硫黄のピークは広い。北側の爆裂火口を覗き、昨年の梅雨山行の本沢温泉、そして昨年皆で入った標高日本一の露天風呂も見える。
赤岳隊に交信し登頂を連絡、赤岳隊も稜線に出て赤岳目指しているところ。
記念写真をとり、硫黄山頂は風が強く皆レインジャケットを着る。イネヨメも新調のジャケット(ぼくと同じなのだが生地が薄くより軽量コンパクトになっていた)を着用。マサのはノースフェイスの良品だがこれもゴアの割にはかなり薄くコンパクト(値もはるらしい)。会社で今日のお洋服すべてでいくら、なんていう話をするらしいが、マサは「山モノが一番高い」なんて言っていた、そういう女性大好き!(確かにマサはいい山モノを着ている・・・特に街でそういうのを着ている娘はお洒落で垢抜けた感じでかっこいいのだ)。
7:10 下山開始。下りは靴ひもをきつめにし一番上までしっかり結ばないと指先を傷めてしまう。山は登り体力下り技術といわれる。下りは大嫌いだ。足ががたがたになり踏ん張らないといけないし、力いれないと捻挫する。そもそも登山とは字の如く登りなのに・・・粉末ビールがあればいいと思うくらい、下山のない登山があればいいのに、とつくづく思う。
8:00 赤岳鉱泉に到着。
8:15 ちょいと休憩し、デポしたザックを担いで行者小屋を目指す。
行者への登り(中山乗っ越し)九十九折は結構きつかった。何度も通っている道なのに・・。イネも「畠田さん、こここんなにきつかったですかねえ・・・」 と。「そうねぇ、本日一番の難所やね、硫黄よりきついなぁ」(そんなこと絶対ないのだが・・多分リュックのせいであろう)
8:50 行者小屋到着。乗っ越しからは平坦ですぐに行者小屋に着く。既に赤岳隊の何人かは到着していた。中岳阿弥陀岳間のコルから下るルート(中岳を越す必要があるが斜面をトラバースするので下りやすい))を予定していたが結局急勾配だが近道の文三郎尾根を降りたとのこと。残りの赤岳組もすぐに降りてきた。
なんと見事なこと! 2隊がほぼ同時刻に行者小屋で合流。まったく時間に無駄がない。無線で連絡とりながら歩いたこともあるが、足並みが揃っていたことも大きい。
まだ、朝なのだが迫力のある赤岳山塊を仰ぎながら泡を飲み、サルディーニャ・ピカンテ・デル・ジミー
(ジミーの辛いオイルサーデン:野趣あふれるつまみ、オイルサーデンの缶詰に鷹の爪を切ったものとニンニクを加えて缶ごと煮る)をマサが用意してきており、たまらない香ばしい匂いをたたえながら2隊のピークハント成功の乾杯をする。
10:05 美濃戸へ下山開始。復路は南沢をとる。南沢は林道歩きがなく標高差が北沢よりもあるため若干ハードで結構長く感じるルートである。途中沢で休憩しつつゆっくり降りる。メリがイネヨメと話すと関西弁になる、まっちゃんが「メリの関西弁、初めてきいたわ」(きにアクセントつく)と。メリはずーと京都の育ちなのでつい出てしまうのだ。
12:00 美濃戸やまの子村に到着。
原村のいつもの大きな露天風呂のある樅の湯にいき、入浴後広い畳の間で昼食とったあと一路東京へ。
総括
梅雨山行、今年もまた雨に一滴も会わず好天の山行となった。雨でも安心な樹林帯コースをいつも選ぶのだが、うれしいことに予想はまた外れた。今年は2隊に分かれて違う山をアタックしたことや、無線で交信し互いの状況確認したりと新しい試みもあり楽しい山行であった。そしてイネヨメは、泊まり山行かつ2700mクラスという決してハイキングレベルではない初めての登山であったが、足に豆をつくることもなく、歩行が遅れることもなく、泡も十分飲みながら、行動をともにできたことはイネにとっても今後山歩きを一緒に楽しめることに確信をもてたことは喜ばしいことであったに違いない。多分予想外の好天も旅先で雨になったことはないという強烈晴れ女イネヨメの力だったのかもしれない。
恒例の梅雨山行、無事楽しく、いい山歩きとなりました。