2006中国(上海)
周庄で時間があれば自由時間との事だったが、時間がとれずそのまま上海へ出発。まぁ渋滞も考えると仕方あるまい。ところで、上海に近づくに連れて交通量は増えてくるが、なぜかバスのスピードはどんどん上がっている。我々のバスの運転手は上海人なのだが、地元に近づくにつれ血が騒ぎ出しているらしい。僅かな隙間に車体をねじ込み、ミラーすれすれに抜ける様は雷魚の様である。
食事の時、灰皿をもらってほしいと言われ、はたと困る。自分は吸わないので、灰皿という単語が分からないのである。少し考えて、「彼はタバコを吸いたい」と告げてみたら、無事灰皿を持ってきてくれた。語学って、こういうことかぁと納得(勉強不足とも言う・・・)。食事をしてから、バスはまた市内を走り人民公園に横付けされた。これから雑技団である。雑技団は北京の社員旅行でも見ているが、芸の種類が違うのでかなり楽しめた。
すべてのイベントが終わり銀河賓館に戻れば10時である。ゆっくり風呂に浸かり明日の朝6時半のモーニングコールに備えゆっくり休養を摂る・・・事ができない人間9人がロビーに集結した。これから街へ出て飲もうという訳だ。お目当ての店は女子社員が衡山路の店をリサーチしてある。銀河賓館は虹橋にあるので地下鉄かタクシーだが、時間もあまり無いのでタクシーで行くことになる。しかし、9人いるので3台に分乗する必要がある。中国語は誰もできない。その事をボーイに告げるとボーイは頼もしく頷き、すぐに3台のタクシーを用意した。私は1号車に乗り込み、タクシーは走り出す。しかし、よりによって運ちゃんは闘争本能をむき出しにして、チェイスを繰り返し後続の2台を視界から消した。そして、店の門の前へ正確に横付けした。
しばらく待ってみたが、後続の来る気配が無い。なんとなく手前で降ろされているような気がしたので、同乗者をその場に待たせて、探しに道を戻ってみる。後続の車には酒飲みが乗っているので、あまり待たせるとその辺の店で飲み始めてしまうだろう。それはそれでいいのだが、帰った後合わす顔が無い。ロスタイムは10分と見た。こうしている間にも歩道には人が溢れ、横をタクシーがバンバン走り抜けてゆく。しかし、これがまた中国の七不思議で会えてしまうのですね。向こうから見慣れた顔が歩いてくるのである。そして、大変に感謝される。しかし、これ会えたからいいようなものの、会えなかったら私は国辱扱いとなり、明るいうちは会社の廊下を歩けなくなっていたであろう。中国語、もう少し頑張らんとなぁ。
そのお目当ての店はなかなか素敵な所だったが、客もオーバーフローしていて、9人の席を作るのは現実的でなかったので、他の店を探すことにする。生ビールが飲みたいということで、ギネスの看板が掛かった適当な店に入る。店のオーナーは西洋人だったので、ここで私はお役御免。我々の中には英語の先生がいるのである。なかなか都合がいい。今まで、青島や大連を見てきたので、中国でも生ビールは簡単に飲めると思っていたのだが、上海ではあまり多くないらしく、銘柄も外国のものになってしまう。カールスバーグを飲みながら夜は更けてゆく。
翌朝も非情なモーニングコールに寝ぼけて受話器をとる。「うぇい?ざおしゃんはお〜!」って、朝っぱらからテープの声相手に会話練習かよ。しかもよく聞いたら英語だし・・・。朝の上海の街を抜けて向かうのは東方明珠。上海を旅行した人は必ず行くであろう、最も重要な上海のシンボルである。初めて上海に来た時に、下から見上げながらも、その入場料の前に撃沈したあの日の記憶がよみがえる。今上海四度目にして初めて街を見下ろす。更に南京路を歩き、小龍包を食べ、お茶の専門店へと順調にイベントが遂行されてゆく。そして観光客専門の土産物屋へ。日本語も通じ、日本円も使えてしまう店。いちいち値段を聞いては、安くしてと言ってみるが、これが意地でもまけないんだなぁ。確かにこいつに無理に売らなくても、みんな定価で買っていくもんね。まぁ、そんな事は分かっているんだけど、あまりにどの店も1元たりとも頑なにまけないので、お土産が蘇州のお茶以来入手でないでいる。
その後新天地へ行き、念願の自由時間がもらえるが、みんな疲労がうかがえ、おしゃれなオープンカフェでコーヒーを飲むに留まる。しかし、豫園でも食事の前にしばしの自由時間。ここは出歩かないわけには行くまい。しかし、豫園商場ラビリンスへ突入してすぐ5時をまわり、店がどんどんたたまれてゆく。仕方なく外の店を物色し、白檀のいい香りのする扇子の値段を聞いてみる。15元、思ったより随分安い。細かい細工が入り、ちゃんとした箱に入ったものがどうやったらこの値段で生産できるのか全くもって不思議である。どう考えても買いである。「高いね。安くしてよ(ハイ、自分でも鬼だと思います)。」結局10元で購入したが、空港の売店では300元で売っている。しかも、「アラ、安いわねー!」とみんな買っていくのである。モノが違うのだと信じたい。
夕食は、上海蟹とフカヒレスープ。一応蟹は2回目であり、自称上海通の面目を保ったと思う。ただ、前回は日本の蟹の要領で食べたが、今回はレクチャーが付いたので食べやすかった。
この後ナイトクルーズですべてのミッションを完了し、賓館に戻ると10時。明日は帰国で、富山便の出発時刻は8:15。2時間前に空港に着かねばならないので、6:15。空港まで1時間と考えれば賓館を5:15に出なければならない。という訳で、あとは明日4時半のモーニングコールに備えて、睡眠時間を確保しなければならないが、「白酒買って来ましたよ」というお誘いを断れない人約1名。それ度数50度って書いてありますねぇ・・・。
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午前5時。浦東机場へ向かうバスの中で、琴さんは我々に写真を売りつけに来る。かなりハードなツアーにずっと同行し、昨日の夜10時の解散の後、フィルムを現像し、キャビネに焼き、台紙に貼り、それを顔別に分けてファイリングした後、5時の集合に間に合わすとは恐れ入る。しばらく腑抜けな土産物屋ばかり見てきたので、この燃える商魂は単純にうれしい。少々高めの値段設定も十分納得がいくので、数枚購入する。でも、大部分は公司に取られてしまうのだろうなぁ。