前途有望な水泳部のみなさんへ     

高橋 麻由

  思えば私が水泳部に入部したときはまだ大学にプールもなく、練習も不規則でこれはほんとにクラブと言えるのだろうかと時々悲しくなることがありました。わたしにとって唯一の楽しみといえば、九山や西医体に出場して記録をのばすことことくらいで、そのほかに楽しみというものはほとんどありませんでした。そんなクラブでも辞めずに続けたのは、本当に私は泳ぐことが好きだからです。
 水泳部に入って初めての2、3年は大会で入賞したりすることがすごくうれしくてそれだけで満足していたのですが、4年生になると少しずつ、がむしゃらに泳ぐことだけがクラブ活動ではないのではないかと思うようになり、自分でクラブ活動とはどうゆうものか考えるようになりました。またちょうどそのころ九山の主幹で、その準備をしていたことも、クラブ活動についていろいろと考えるきっかけになったと思います。
 大学でのクラブ活動はほとんど自主性に任されています。だからやろうと思えばやればいいし、やりたくなかったらやらなくてもいいのです。とはいえ、今日のクラブが存在しているのは顧問である藤本先生をはじめ、後援会や学生課などの方々の支えがあるからなのです。このことは分かりにくいかもしれませんが大切なことです。自分たちの活動をどんどん活発にしてそれをアピールすることが、お世話になっている人たちへのお礼になると私は思うのです。もちろん、まずは私たち自身がクラブ活動を楽しむことが大切ですが。
 また産業医科大学水泳部は孤立しているわけではありません。大学のクラブ、九山や西医体の参加校の一つとして存在しています。それらの中の1クラブとしての責任を果たすことも大切です。そう、大会にでられたりプールで練習できたりするのは、どこかでだれかががんばっているからなんだよね。それは絶対に忘れないでください。好きなときに泳ぎたいというだけならクラブ活動は必要ありません。自分にとって部員であることがどういう意味を持っているのか、水泳部がどういう存在であるのか1度ゆっくり考えてみてください。(そんなに堅苦しく考える必要はないけれど。)
 わたしにとって6年間の大学生活での水泳部はとても大きな存在でした。泳ぐことの楽しさを感じたことはいうまでもありませんが、一つのことを続けてやり通すことの難しさや志をおなじくしている仲間のありがたさなどを知ることができましたし、自分自身が心身ともに鍛えられたと思います。(ちょっとだけね。)
 私の水泳部の思い出はたくさんあって、ここで述べることはできませんが、またいつか皆さんにお話しできればいいと思います。いやあ、水泳部っていいよねえ。
 何度となくくじけそうになったり逃げ出したくなったりしたこともありましたし、水泳部もこれで終わりだと思ったこともありましたが、とにかく今は水泳部の活動を続けてきて本当によかったと感じています。水泳部を守ってくれるみなさんがいてくれて私は幸せです。
みなさんも6年を過ごした後に、水泳部でよかったと思えるような活動をしてください。
自分なりの水泳部の楽しみ方を見つけられたらいいですね。
 これから、産業医科大学水泳部がますます活動的なクラブになることを願っています。また、大変な時期が来るかもしれませんがみんなで力を合わせて乗り切ってください。がんばってね。     愛する後輩達へ          高橋 麻由


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