法澤山 大雲寺(岡山市表町三丁目18−38)

本尊 阿弥陀如来

縁起
 法澤山大雲寺という。光明寺派の浄土宗の寺で阿弥陀如来を本尊とする。創立年代がよくわからないが初めは西大寺町にあって竜昌山大雲寺と称したが、天正十二年六月策伝和尚の代に堂宇を改築して代雲寺と改めた。これよりさき宇喜多直家より寺領三百石の寄進を受けていたが、宇喜多氏が亡びて小早川秀秋が岡山城主となると、寺領を没収の上、寺を現在の地に移された。今の大雲寺町は秀秋の掘った外濠の外になって居るから、外濠工事と併行して行われた郭外寺町つくり一連の計画事業として、この寺の移動も行われたものと解釈される。
 この工事のとき地下から出たと伝えられる地蔵像が「日限地蔵」として知られてきました。
 昭和二十年(1945)六月二十九日未明の岡山大空襲により寺は全焼、本尊の阿弥陀如来像のほか、境内の多くの地蔵像や灯籠も被災しました。これらの像や灯籠には焦げたり、折れたりした跡が残り、かつての大惨事を伝えています。