清水山 松林寺 (岡山市庭瀬707)

本尊 地蔵菩薩

縁起

当寺は臨済宗東福寺派にて庭瀬本町にあるこの寺は暦応二年(1339)、大本山東福寺開山聖一国師五代の嫡孫別法和尚(大殊円光国師)の創建による。開基は、白幡城主赤松円心による。また、元禄十五年(1702)、板倉重高の菩薩寺となっている。檀徒数100戸を数える。

寺宝・文化財

・絹本著色開山別峰国師頂相
 
この絵馬は、縦94.5センチメートル、横56.5センチメートルの絹本著色画です。頂相と言うのは、禅宗で師僧の肖像を言い、師の印可を受けた証として貴重されています。
 別峰大殊は、聖一国師五世の法孫で後亀山天皇に帰依され、円光国師の号を賜った高僧です。伊勢の清水寺、播磨の臨済寺、備中の定林寺(現在の松林寺)等六ヶ寺を開きました。
 絵は羅の帽子を被った拱手半身の正面像で、おだやかで円満な悟境を得た面相を、謹直な筆で迫真的に描いています。上部には永楽乙酉(1405)に記した明僧大坊道遐の賛があり、明国に渡った別峰の門人が、師の「行動記」と頂相の賛を請うたものと思われます。
 昭和三十四年三月二十七日、岡山県重要文化財に指定されました。