廣栄山 不変院(大防) (岡山市庭瀬866)

本尊 一塔両尊

縁起

不変院は、日蓮宗にして、開基は城国院凰上人による。その沿革は、庭瀬開祖戸川肥後守達安公の菩提所である。達安公が関が原の役の功によって、慶長7年4月、3万石にて庭瀬に封ぜられ、ここに藩邸を設け、大坊を建立し、ついで城下の繁栄に努めた。代々藩主から寺領を受け、領内十数ヶ寺の座首を勤めた。戸川家四代安凰公の没後、天和3年10月に弟達富公が撫川領5千石に転封し、支族は、妹尾、早島、帯江、中庄に分家した。元禄12年、板倉重高公入封し、以来、法は継承し、今日に及んでいる。壇徒数で約70戸を数える。境内に戸川家累世の墳墓がある。通称大坊と言われている。
八幡大菩薩は不変院の鎮守にして、別に八幡大菩薩とも尊称している。鎮守殿は本堂の南側にあり本殿、殿、拝殿を備え、鳥居、唐獅子、手水鉢、灯籠など整然としている。本殿に安置されているご神体は、正面の厨子に納められている本像座像にして、別に上段に三射揃った同じ寸法の木像座像を安置している。