最城院(岡山市七日市東町3-2)

本尊 聖観音

縁起

真言宗の寺で、寺伝に、天平十一年釈行基が諸国に梵刹を造り国民の豊富を祈りたるの一と云ふ、とあり、七日市に古くからある春日神社の社僧であった寺で、寺域も神域に接しており、社僧寺院の旧状をとどめている。
戦災前に本堂、庫裡、地蔵堂、茶堂、山門があり何れも江戸時代の建築であるが、空襲のとき焼夷弾を受けて本堂と庫裡を焼失した。戦後二十五年に本堂を再建、二十九年に庫裡を再建して戦前の伽藍に戻した。本堂は梁間三間桁行五間(柱間)入母屋造妻入の堂で桟瓦を葺き西面している。従来の建物では茶堂が参詣者の接待所にふさわしい構造をしている。