瑞林山 香雲寺(岡山市御津国ヶ原558)

本尊 十界諸仏

縁起
 この寺は蓮昌寺末寺で、寺の構へは道林寺と同様城郭を思わせている。香雲寺の名称は寛文以降でないと見られない。
 天正十三年の日典曼荼羅に「備州国ヶ原真浄寺弟子中納言日利授与」とあり、日奥の書状に道林寺(中山)実成寺(野々口)真浄寺(国ヶ原)宛になっていることから見て国ヶ原の真浄寺が大寺であることが想像される。
 『撮要録』に書かれた寛文廃寺の項を見ると国ヶ原村のところに、本正坊 日蓮宗同村真浄寺々中とあり川高村では正保山妙林寺本寺同村真浄寺とあって、香雲寺となったのは寛文の時代からややおくれた元禄の初期ごろではと推定される。