大日山 観照寺(小田郡矢掛町横谷3663)

本尊 大日如来 聖観音 弘法大師

縁起

 正和元年(1312)舜栄和尚が遙照山蓮厳寺より下り、円道坊を建立したのが当山の起源である。くだって寛門五年(1665)十一世増秀和尚のとき、大庄屋福武家の外護により、景勝の現在地に移転し、観照寺と称す。本山は京都仁和寺、中本寺棒澤寺末となり祈願の道場となる。
 また萩原宮、星尾明神の別当職を務む。
 十三世宥勢和尚の元禄十年(1697)に全焼したが、十七世輪幡和尚の勧進により本堂の再建がなされた。輪換の美の整う境内となり、密教寺院らしい構えとなった(文化十二年(1817)再建)。十九世法幢和尚の時代に庫裡再建(鬼瓦に安藤利平太の記禄)し、梵鐘を鋳造した(鋳匠高草仙二郎盛治作と伝う)。二十世湛海和尚の時代本尊大日如来修理(天保七年)した。また萩原官の別当職となる。二十六世智秀和尚は青年塾を開き文字一般を講義した。その後大阪高野山別院の執事長を歴任した。二十七世法秀和尚は昭和二十七年梵鐘供養を行い、昭和三十七年開創六百五十年祭を執行した。
 本尊大日如来は伝教大師作と伝えられ、桧造り坐像である。もと吉備津神社三重大塔の本尊で鎌倉期の作といわれている。名松「不動の松」は先年枯死したが、五葉松、山茶花の古木により昔日をしのぶことができる。
 境内に、樹齢三百年といわれる梅の木ガリュウバイ(臥龍梅)あり、毎年二月梅祭りがある。
 裏庭には、サザンカの大木があり、花の咲く時期には多くの人が訪れる。

年中行事

臥龍梅 サザンカ

正月会  涅槃会  彼岸会(春夏)  盂蘭盆会(盆おどり)

寺宝・文化財

・本尊の大日如来坐像(町指定重要文化財)
・涅槃像(宝暦十年 付)
・山茶花(町指定天然記念物-目通し1.34メートル)

建物
・本堂 庫裡 山門(文化十五年建築) 六地蔵堂 鐘楼 裏に古庭園