笠場山 普門寺(真庭市田原山上2127)

本尊 聖観世音菩薩

縁起
木版略縁起によれば「作州真島郡笠場山普門寺は往昔弘仁七年吾弘法大師始めてこの山にあそび精修勤念したまう時、祥端嶺上にあつまり閃光渓道に映ずるをみて、師深く求法の勝地なり事をさとり、ついに即ち本尊聖観音、不動、毘沙門三尊ならびに仁王の像を彫刻し、伽藍僧舎を草創し、秘密瑜伽の道場をおこしたまうに、去る乱世の頃、仏閣ことごとく兵火に炎焼すといえども、彼の尊は泥中に入りて焼失したまう事なし、まことに上求菩薩下化衆生の尊像なり」と。また作陽誌によれば、当時、普門寺を中心に松本坊、新蔵坊、中の坊、一乗坊があり、その地名、石造遺品が現存している。

年中行事

二月第一日曜日 節分会
八月十七日 観音様火ともし祭り

寺宝・文化財
・雨乞いの龍-その昔、草魃時には各地で雨乞いの祈祷が行なわれていた。当寺の龍を晒布で巻き担いで行き、祈祷に用いていた。ある夜の事、あまり雨が降り続き龍が田畑を荒らしているというので、農民は龍の目に釘をさした。すると雨がやんだという。

・山門-天和元年(1681)の建築

高野山真言宗美作八十八ヶ所霊場会発行『高野山真言宗美作八十八ヶ所霊場』より