嶺覚山 別当寺(真庭市岩井谷361)

本尊 地蔵菩薩

縁起

1.由 緒 元神号を王子照智明権現と号し、文治年中之を勧請し此寺その社僧であった。又岩井谷則行堡の城主河内源左衛門と云う者ありて、当寺本尊並に鎮守十二社皇子大権現に帰依せりと云う。当寺は元山号を、嶺覚山と称したりし事、作陽誌に、嶺覚山別当寺とあるより見て明らかである。それよりも百二十年後の文化六年記、当寺大般若経入箱には教王山とあり。案ずるに元禄二年より、文化六年の間に山号を改めしものならん。
1.文政八年八月には本堂改築せる記事あり。
1.昭和三十年本堂改築。
 当寺には往昔六坊があったと云うるが、現在は堂宇六万坊只一ヶ所あるのみ、上法、下法と云う屋号存在し、他に堂宇の跡も見えない。

寺宝・文化財

 狛犬 木造一対
  寸法  高さ二尺八寸八分 幅一尺一寸四分 長一尺三寸二分
  銘文  貞治六年十月二十一日(正平二十二年)別当寺沙門 辯妙阿闍梨代 仏子法眼頼実
   (県指定重要文化財)

高野山真言宗美作八十八ヶ所霊場会発行『高野山真言宗美作八十八ヶ所霊場』より