本宮山 円城寺(吉備中央町円城742)

本尊 千手観音 

縁起
 初め本宮山正法寺と称して、行基の開山と伝えられ、鎌倉中期現在の地へ移されて円城寺と改めました。今は地蔵院、医王院を残すだけですが、昔は十余の僧坊が立ち並び門前町として非常に栄えました。今でも小規模ながら門前町のおもかげを、そこかしこで見受けることができます。千手観音を安置する本堂は、弘化三年(1846)の再建。
 その他寺域に阿弥陀堂、堤婆天の社があります。古くから「加茂の堤婆は人をとる」といわれていますが、これは深夜寺域の古木に呪釘を打つと、堤婆のつかわしめ(キツネ)が相手にとりついて殺してしまうという云い伝えからきたものでしょう。