宝生山 金谷寺 正光院(備前市吉永町金谷240)

本尊 聖観音菩薩

縁起
 高野山真言宗に属する寺院で、かつては高野山西南院末であり、住職安部光章は中興開山実誘より数えて十九代になるとある。和気郡誌によれば、僧空海の開基にして中古兵火に罹り焼失したが、元禄十年僧実誘これを中興するとある。金谷寺はもと南方にあったといわれ、現在も寺跡が残り、そこには小宇が建てられており、中には弘法大師がまつられている。元禄四年(1691)実誘が金谷寺へ入山し、元禄六年に高野山西南院より阿闍梨灌頂を受法し、正光院の院号を授与競れたという院号授与証があり、以後金谷寺は正光院と証し、戦後まで高野山の西南院の末寺であった。住職の調べによると、元禄十年に現在の庫裏が建立されており、宝永二年(1705)に現在の首塚(大字金谷)のあるところへ本堂(観音堂)が建立され、正徳五年(1715)に正光院の裏山を削ってその本堂を移転している。客殿は寛保二年(1742)の建立である。なお金谷寺の西にある金彦神社は慶安二年(1649)に本殿を建てた棟札があり、明治の前までは金谷寺が別当寺を勤めていた。

年中行事

元旦 修正会
正月7日 お日待ち
12月31日 除夜の鐘