長川寺(浅口市鴨方町鴨方387)
山陽本線鴨方駅より北に2〜3キロ。この寺は禅宗曹洞宗派の清滝山長川寺で、裏手の鴨山に室町時代備中守護細川氏の鴨山城跡がある。細川氏は応永年間(1394〜1427)この城に移ってきた。
当寺は源三位頼政四世の孫西山源五郎宗久の創建といわれる。宗久は正中二年(1325)死去し、境内に廟がつくられた。永享七年(1435)兵火のため伽藍を焼失したが、のち天正三年(1575)細川道董(みちただ)は山門や堂宇を再建し、細川家菩提寺とした。
江戸時代にくだると、備中総代官小掘氏や池田氏の支援があり栄えたが、寛文の法難で衰微した。細川氏の尽力で復興した。境内には細川通董の墓があり、寺宝として細川氏関係のものが多く保存されている。
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市川俊介著『岡山の神社仏閣』より