不動院 (浅口郡鴨方町大字鴨方1441)

本尊 不動明王

開基 昭和二十三年姫井光照

高野山から不動明王を迎え、昭和二十三年に開基 

 山陽自動車道の鴨方インターからJR鴨方駅方面へ向かって走り、駅前団地の手前を西に入ったところに不動院がある。現住職の光純尼の母親に当たる光照尼が開山し、加持祈祷を中心とした寺院である。
 光照尼は平成3年に八十三歳で亡くなったが、その生涯は信仰一筋に生き抜いた人である。小さいころは実家の父に連れられて笠岡の神島八十八カ所や本四国の巡拝によく出かけていたという。この影響で大師信仰に芽生えたが、戦前は神戸で暮らした。戦後、鴨方に戻り高野山で得度。鴨方に高野山真言宗の寺院がないことから昭和二十三年、高野山から本尊不動明王を迎え、現在地より西へ百メートルの場所で、不動院として宗教活動を始めた。
 加持祈祷が中心で、病気平癒祈願や新築時の方位などの相談を受けながら徐々に教線を伸ばし、遠くは神戸、岡山方面の信者もできた。昭和六十三年、信者の増加に伴い現在地へ移転。間口四間半、奥行き5間の本堂を新築し、寺院としての結構を構えた。
 初代の後を受けて現在は光純尼が毎月二十八曰の縁日に不動大祭を行ない法燈を受け継いでいる。

年中行事

毎月28日 不動大祭

『高野山真言宗備中寺院めぐり』より