5式中戦車(チリ) 第二次大戦時における大日本帝国陸軍が開発した最後の戦車。
四式中戦車と同じボフォース75mm高射砲改造の五式戦車砲を搭載する予定であったが、本来はこの五式中戦車のために半自動装填装置付で開発されたものである。
五式中戦車には、99式88mm砲を搭載する計画があったとされているが、実際には半自動装填装置を搭載するために大型の砲塔を搭載したことによる誤認である。
しかし、ボフォース75mm砲は殆ど生産されていなかったのに対し、クルップ社製88mm砲は日中戦争初期に鹵獲、コピー生産されており、旧式ではあるがより強力で入手が容易な砲を搭載しても良かったのではないだろうか。
昭和20年頃まで開発がずれ込んだのなら、88mm砲を搭載し、装甲厚を150mm程度にすれば独ティーガー戦車並みの能力を持つ戦車になり、資源等が許せばそこそこの活躍が期待出来たのであるが残念である。
構成要素の全ては開戦前に全て揃っており、もっと早く積極的に取組んでいれば戦争に間に合っていたかもしれないが、一方国内の鉄材が枯渇しかかっている時期であり、量産も運用もままならなかったかもしれない。
出来れば軽自走砲とハイローミックスで使用したい戦車であった。
CGを作ってみて気が付いたが、日本が作ったとは思えないほど巨大な戦車である。
重量こそ半分程だが、5式戦車の大きさはケーニクスティーゲルほぼ同じである。
97式中戦車との並べてみたが、本当に巨大である。
諸元
重量:自重37.0t
乗員:5名
寸法:全長7.30m 全幅3.05m 全高3.05m 最低部地上高0.40m 軌間長2.50m 履帯幅0.60m 砲塔リング径2.00m
エンジン:V型12気筒水冷ガソリン550馬力/1800rpm
装甲:(車体)前面75mm 側面50〜25mm 後面50mm (砲塔)前面75mm 側面50mm 後面50mm
武装:四式75mm戦車砲*1 九七式車載重機*2
最大速度:45km/h
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