1998年に観た演劇・ミュージカル等の感想


公演/日付/会場 感   想
ライオンキング/劇団四季
98/12/26
四季劇場「春」
チケットが入手困難なことで知られるブロードウェイミュージカルの日本版がついに開幕....。 とにかく、感動する前に感心します....演出家のジュリー・テイモアの発想には敬服です。 アジアとアフリカと西洋が1つになった、そして人間とマペットと舞台が1つになった 「新しい」そして「懐かしい(子供の頃の夢のままの)」手法で、ディズニーの世界を 繰り広げてくれます。トニー賞総なめの理由がわかるすばらしい舞台でした。次回は 是非、1階席で観たい(今回は2階席最前列)ものです....と言っても、既に来年の秋まで ほぼ完売のようですが....。
アパッチ砦の攻防/東京ヴォードヴィルショー
98/12/21
紀伊国屋サザンシアター
1996年に三谷幸喜が東京ヴォードヴィルショーのために書き下ろしたコメディの再演。
96年といえば三谷幸喜があまりの忙しさに脚本が間に合うかどうかハラハラしていた頃、 私は個人的に出来が悪いと思っている「巌流島」や「バイマイセルフ」と同じようだったら.... と不安でしたが、再演といっても今回は大幅に加筆しているらしく、三谷幸喜らしい 畳みかけるような笑いのある作品でした。
少年の手紙/劇団亀様
98/11/22
茨城県民文化センター
水戸市を中心としたアマチュア劇団「亀様」の第3回公演。
突然、学校の体育館の屋上に登り、飛び降り自殺をほのめかす手紙をよこした少年。 この事件をきっかけに少年を取り巻く大人たちはてんやわんや.... とってもシリアスな問題を主題に据えながらもコメディ・タッチでみせる舞台は、 アマチュアといえども商演劇に引けを取らない出来 (さすがに3年目ともなると完成度が高まってきますね)。 たった600円(前売)のコストパフォーマンスで、 前向きに生きることの良さを感じさせてくれました。
電光掲示U地獄狂言の会
98/11/13
アートスフィア
電光掲示板を用いて初心者にもわかり易く、かつ観客参加型を目指した狂言の会。 昨年に引き続いて2年目の今年は「梟山伏」と「博奕十王」の2話。 「狂言はライブだ」というわけで、昨年の「首引」の鬼の掛け声に続き、今年は「梟山伏」の ふくろうの鳴き真似を観客全員でやらされました。
これを観る度に「狂言も面白いな」と思います (その割にはなかなか能楽堂へは足が向きませんが....)。
7-seven-
98/10/24
アートスフィア
映画製作のため、しばらく舞台から遠ざかっていた宮本亜門の久々の作品。
ただ、ダンス・パフォーマンスということで、「眠くなったらどうしよう....」と 不安だったのですが、そこはさすが....なかなか見事なエンタテイメントに 仕上がっておりました。
こどもの一生
98/10/15
PARCO劇場
作:中島らも、出演:中村有志、升毅、生瀬勝久、古田新太、入江雅人....と 個性派揃い....これはどうなることやらと思いつつ、劇場へ....。 でも、「豚の頭」や「ちくわ」が飛び交うこともなく、ノーマルな演劇でした。
あれっ、古田新太はいつ出てくるのかな?....と思っていると、大阪の香り漂う コメディが一瞬にしてモダンホラーに展開....あっ、そう来たか!....って 感じ、さすがです。 観終えた直後に思わず「うん、あり得る」と呟いてしまうような リアリティがあったなぁ....。
銀河の約束
98/10/10
東京芸術劇場
広末涼子の初舞台(しかも10/10は初日)ということで、やや異様な客層。 さらに、幕が開く直前には「がんばらナイト」の掛け声が....なんかいやな予感....と 思いましたが、幕が開くと広末ファンはおとなしいもの。 中村雅俊扮するロックスターのコンサートシーンになると 雅俊ファンの熟女がキャーキャーと広末ファンを圧倒してました。 そんな観客観察も含めて親しみ易く楽しめる舞台でしたが、ミュージカルとしての 出来は....。(^^;)
RENT
98/09/29
赤坂BLITZ
ドラッグ、AIDS、差別....そんな環境にあっても力強く生きようとする若者たち.... というテーマが、日本人の私にはいまひとつ身近に感じられないのですが、でも ソウルフルな歌手を揃えた豪華キャストによるヴォーカルは不満の言い様がありません。 歌が上手いってカッコイイよなぁ....と痛感した夜でした。


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