塗り替えリフォームをお考えになる時、一番気になるところが価格だと思います。
そこで、同じ面積の建物であっても価格が異なるのはどうしてかをご説明いたします。
少し長文ですが、最後まで読んでいただければ良くご理解頂けます。
■ 同じ建物を見積もっても、なぜ価格が違うのでしょう?
建物 ・お住まいの塗り替えの見積り価格は、1. 作業性、2. 工法、
3. 現在の塗膜(または下地)の状況、4. 業者の形態及び方針に
よって変わります。
ここに一律に単価を決定出来ない難しさと、比較の難しさもあります。
もう少し詳しくご説明しますと、
1.作業性−作業環境(作業しやすい状況であるか否か)、
   施工規模(面積が大きくなれば基本的に単価は下がります。)

2.工法−どのような材料(ウレタンorシリコンorフッソ等)を使って
   どのような塗り方(薄塗りor厚塗り等)がなされるか。

3.現在の塗膜の状況−これにより必要とされる下地処理の
   種類(クラック処理等)が変わってくるためです。
4.業者の形態及び方針−一括下請けによる形態か、直接施工
   による業者か。


1〜3は同じ業者でも価格が一律に出来ない要因で、4に関しては
異なる業者によって出来る価格の違いです。
■ 提示価格の高い場合と安い場合について
積算者の立場から申し上げますと、現況の下地状態とその塗膜の状況を確認し、必要とされる施工工程(工法)を決定し、
作業性等に照らし合わせ、工事原価を割り出します。
そして、
業者が健全に運営存続可能な必要経費を加算したものが、その工事価格となります。

はじめに結論に触れさせていただきますが、下記は少々極端なケースですが、価格の変動要素が上記の4(業者の方針)
があることから、相対的に価格が高いといっても下記の正反対の2種類あり、逆に安い場合でも下記の2種類の理由が存在
します。

◆提示価格の高い場合

<提示価格に占める必要経費(粗利益)の割合が高い。>

的確な工事を行う予定がない(または、その意思がない)にも関わらず高い価格を提示し、価格の高い理由は他にはない
特殊な材料を使用するや、自社しかできない特別な工事を行うという、いわゆる悪質と呼ばれる業者がここに該当するでしょう。
アプローチの手法としては、経年による些細な欠損(ひび割れ等)を論え、「このままでは建物がだめになってしまう」などと
いったような極端な話で不安な心理に追い込むことが多く、初めから上乗せされた高い見積り価格から大幅な値引きを行い
即決の契約を迫ったり、また、正式な契約前にもかかわらず足場業者の都合があるからなどと言って足場工事を先に先行し、
お施主さんの熟考期間や迷いを封じてしまう手法を行うことが多い。
大幅な値引きは価格に対する柔軟性と映る場合もあるため、良い物を安く買えるような錯覚さえ抱かせる場合もあります。

<提示価格に占める工事原価の割合が高い。>
的確な工事を前提としているため、必要な下地処理と施工工程を前提とし自社にとって適正な工事原価に必要経費を加えて
いるのも関わらず、比較されている業者の浅識により本来必要とされる下地処理や施工工程に抜けがあり、通常ではまず考え
られないような安価な価格提示となっていたり、大幅値引きを行う業者の安価な提示価格が適正と誤解され、その種の業者と
比較検討されているため、高い価格は企業努力不足といった誤解を受けているケース。
このタイプは値引きを要求されてもはじめから余分に上乗せされている利益がないことや、とはいえ、値引きによって適正な利益
確保のために施工品質を落とすことも生理的に許せないため、値引きの要求には一切応じない(または応じることができない)
ために、単なる堅物と誤解され敬遠されることも多い。
極端な場合は高額な悪質業者のような誤解も受ける場合もある。

◆提示価格の安い場合

<提示価格に占める粗利益の割合が安い。>

的確な工事を大前提とし、的確な下地処理と施工工程を提案し、適正な必要経費(粗利益)と算出された提示価格が恵まれた
環境と的確な評価により安いと判断されている場合。
尚、『恵まれた環境』といった表現を使うのは、一般的に「良心的や誠実さ」など美徳が必ずしもそのように判断されないケースも
多々あるためです。

<提示価格に占める工事原価の割合が安い。>
積算者の見識が浅く、必要とされる下地処理や施工工程に見落としがある。
または極端なケースでは積算の段階から手抜き前提といったような安価な工事原価により必要以上の粗利益を加算して算出
された提示価格であっても、結果的に安いと判断される場合。
このタイプは話をよくよく聞いてみると、前提としている施工期間が著しく短い。

(注)
上記の価格の高い、安いはお施主様から見た場合の主観的な価格の高低です。
上記は解りやすくしているため少々極端な例として説明しています。
■ 施工示価格の比較について
塗装工事やリフォーム工事の場合、頻繁に行うものでないことから、ある程度の価格相場や適切な施工法などを知るために、
何社かによる相見積りによりそれぞれの説明を確認することは、有効な手段の一つといえるでしょう。
但し、ここで注意しなければならないのは、 価格の安さ=お得な買い物 といった図式は成立致しません。
なぜなら、単に、
提案されている施工法や施工仕様(塗材等)が異なっていたりすることがあることでしょうし、たとえ提案された
仕様がほぼ同じ内容であったとしても、実際に施工された際の
施工技術や、施工品質等が大きく異なることもあるからです。
そして何より、価格が他の相見積りをした業者よりも高いからといって、利益率の高さの反映ではなく
工事全体の質を重んじた
為の原価の反映である場合もありますし、逆に安いからといって企業努力によるお得な工事ではなく、工事全体の質を落とし
工事原価自体を安くしている場合もあるからです。

『 塗り替えリフォームは建設工事という特質上、お見積りを提示されている段階では、未完成品であるがゆえ、製造原価も未だ
未定ということになります。最も肝要なことは、
目に見える見積書や仕様書から目に見えない積算担当者や現場担当者の洞察力
(既存建物の現状把握と必要とされる施工法の提示)や、
仕事に対する姿勢(実際に言った通りの内容を実施するのか否かは
勿論、
それ以上に丁寧で心配りのある仕事を心掛けて取り組んでくれるかどうか)といった内容を如何に見抜くことができるかが、
納得できる工事を選択できるか否かの鍵となると言えるでしょう。』
最終的には、賢明なるお施主様のご判断が、価格に応じた施工品質の工事を選択することになります。
追記 『 坪/〇〇円 ・ 一式/〇〇円 』は、目安にもならない!
『 よく見る外壁塗り替えのチラシ広告表示例 』
お問い合わせが多い 『見積りの差が大きく、どの業者も自社が良いとアピールしますが?』