“シェイプ・オブ・ウォーター★★☆
The Shape of Water
(2018年アメリカ映画)

監督:ギレルモ・デル・トロ
脚本:ギレルモ・デル・トロ、ヴァネッサ・テイラー

出演:
サリー・ホーキンス、マイケル・シャノン、リチャード・ジェンキンス、ダグ・ジョーンズ、マイケル・スタールバーグ、オクタヴィア・スペンサー

  

半魚人と口のきけない掃除婦との、スタイリッシュでファンタジー、かつシリアスな話題作。

1962年、冷戦下にある米国政府の極秘研究所が舞台。
その研究所に密かに搬入された棺桶のような容器。それは何か?
その研究所で働く掃除婦の一人、イライザは音は聞こえるが口の利けない、孤独な女性。口が利けないのは、何か声帯を傷付けられるという事態が過去にあったらしい。
そのイライザは、ふとした時にその浴槽に囚われているもの、不思議な生き物を目にします。
それは、アマゾンの奥地で原住民から神と崇められていた生物。
興味を引かれたイライザはその彼と意思疎通を図ろうとし、実際にそれは叶えられることを知ります。それからイライザは、人目を忍んで彼との逢瀬を続けていく。
しかし、その彼を自分の出世の道具として利用することしか考えない軍人ストリックランドは、仕える将軍に対して彼の生体解剖を提案する。一方、米国が自国が掴んでいない秘密を知ることを危惧するソ連のスパイらは・・・・。

口を勿論利くことのない半魚人と、口の利けない女性との間で交わされる愛。
そんなイライザを応援しようとする隣人である老人と、掃除婦仲間である黒人女性。
一方、彼を単なる研究サンプルとしか見ようとしない米国の軍人たちとソ連のスパイたち。

サスペンス的な展開を見せる現実的ストーリィと、半魚人と孤独な女性との間で交わされる愛の姿というスタイリッシュなファンタジー。
今までまるで見たことのない、不思議な世界を目にした思いです。
好み次第とは思いますが、忘れ難い、美しく印象的な作品であることは間違いありません。
私としては、是非お薦めしたいところです。

2018.03.04

       


  

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