“ノッティングヒルの恋人 ”  ★★★
Notting Hill
(1999年アメリカ映画)

監督:ロジャー・ミッチェル
制作:ダンカン・ケーワシー
制作総指揮:リチャード・カーティス
主演:ジュリア・ロバーツ、ヒュー・グラント

 

名作とまでは思いませんが、佳作と言える作品。清々しい気持ちのするラブ・ストーリィです。
舞台は、ウエストロンドンのノッティングヒル。主人公であるウィリアム・タッカーは、そこで儲からない旅行書専門の書店を経営しています。或る日、その店へ何気なく入ってきたのが、もう一方の主人公アナ・スコット。そんなたまたまの出会いから、2人のラブ・ロマンスが始まります。
アナ・スコットはハリウッドの大人気女優。そんな彼女のことを知らなかったのは、主人公ばかり。ですから、2人のデートはごく普通の男女のように始まりますが、後に大騒動もまた起き上がります。
現実には考えられないような出来事ですが、言ってみれば現代のおとぎ話と言って良いでしょう。そんなストーリィに、ウェストロンドンという街は恰好の舞台です。
主人公2人の好感度は、言うまでもないことですが、素敵なのはタッカーを囲む友人達。自分の迷いを率直に打ち明け、相談する様子に、彼らがお互いに心から信頼しあっていることが感じられます。人生における幸福とは何ぞや、という気持ちになります。(主人公を厳しく見てしまえば、優柔不断ということにもなりますが、まあ許してあげようという気分。)
注目したいのは、アナの服装。最初は如何にもお忍びといったスタイルですが、彼女のタッカーに対する気持ちを何気なく服装から感じることができます。とくに終盤の服装は、これはもう絶対にひとつの鍵になっている、と確信するものでした。
気持ちの良いラブ・ストーリィ、私は大好きです。

2000.04.22

 


  

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