“ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち” ★★
Miss Peregrine's Home for Peculiar Children
(2016年アメリカ映画)

監督:ティム・バートン
原作:ランサム・リグズ(「ハヤブサが守ろる家」)
脚本:
ジェーン・ゴールドマン
出演:
エヴァ・グリーン、エイサ・バターフィールド、クリス・オダウド、アリソン・ジャネイ、ルパート・エヴァレット、テレンス・スタンプ、エラ・バーネル

 

フロリダに住む孤独な高校生ジェイク。子供の頃から荒唐無稽な冒険物語を聞かせてくれた祖父が、ある日何物かに襲われたような死に方をします。
その謎を解くためジェイクは、祖父の遺した言葉にしたがい、祖父が昔過ごしたというウェールズの小さな島にある「子供の施設」を訪ねていきます。
しかし、その「子供の施設」は第二次大戦中にドイツの爆撃により破壊され、廃墟となっていた。
ところが廃墟の周りを歩きまわっていたジェイクは、ジェイクのことを知っているかのような少女と子供たちに出会い、洞穴を通じて館が破壊される前の世界へと誘われます。
そして館の主人であるミス・ペレグリンに挨拶したジェイクは、そこが1943年に空爆を受ける直前の一日を永遠に繰り返している世界(ループ)と知ります。
その館で平和に暮らしているのは、鳥に変身する女主人、空気より軽い少女、透明人間、不思議な双子、怪力の少女、炎を操る少女等々。それはまさしく、祖父がかつてジェイクに語った世界だった。
今でいうなら異能力者、昔は化け物、つまり“奇妙な子供たち”。

ティム・バートンの作品は「チャーリーとチョコレート工場」、「アリス・イン・ワンダーランド」と少々判り難い面があるのですが、本作は最終的に“奇妙な子供たち”を狙う怪人と化け物たちと、ジェイクをリーダーにした子供たちとの闘いというストーリィになるため、意外と判り易く(一部複雑すぎて理解力がついていけない所もありますが)、かつ面白い。

子供たちがこの館に隠れ住む原因となっている特殊な能力、子供たちがその能力を使い力を合わせて悪者たちと対決するという展開は、まさにファンタジー冒険物語。
ごく普通の高校生ジェイク、実は彼もまた異能力者だったという処がミソ。
なお、ジェイクのラブ・ストーリィ部分も見逃せません。

主役のジェイクを演じたエイサ・バタフィールドを見るのは「エンダーのゲーム」以来。ずいぶん大きくなったものです。
一方でテレンス・スタンプのジュディ・リンチ、老いは隠せませんが、元気なものですね。嬉しく思う次第です。

2017.02.12

       


  

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