“マイ・ボディガード” ★☆
MAN ON FIRE
(2004年アメリカ/メキシコ映画)

監督:トニー・スコット
原作:A・J・クィネル
(「燃える男」)
脚本:ブライアン・ヘルグランド

出演:
デンゼル・ワシントン
、ダコタ・ファニング

 

デンゼル・ワシントン、ダコタ・ファニング主演ということで興味をもって観た作品。
読んだことはないとはいえ、クィネル原作「燃える男」の映画化作品とは知りませんでした。クィネルはハードボイルド小説ファンの中ではよく聞く名前。そのままに受け取ってしまってはいけないのかもしれませんが、そうかぁこういう作品なのかと思った次第。

元CIAの特殊部隊員だった主人公クリーシーは、米軍の対テロ部隊に所属して暗殺の仕事にずっと従事してきた。それ故に今は酒浸りの日々。メキシコに滞在中のそんな彼に舞い込んできた仕事はボディガード。
誘拐事件が多発するメキシコでは、上流家庭の子供の通学にはボディガードを付けるのが常識という。
クリーシーがボディガードを勤めることになった相手は、ダコタ・ファニング演じるあどけない少女ピタ。前半は彼にクリーシーに親しもうとするピタによってクリーシーの閉ざされていた心が徐々に開かれていくところが見所。
後半にはいると、そのピタが誘拐されてしまう。しかも、ピタを守ろうとしたクリーシーも4人まで相手を倒すものの、銃弾を受けて倒れる。そして、警察が介入した身代金の受渡は失敗し、犯人側はピタの殺害を宣告する。
それからの後半は、クリーシーが誘拐組織の黒幕を追求するとともにピタの復讐を遂げていくという凄絶なアクション。15歳未満禁止のマークが納得できます。相手を許さない、復讐するという意思を貫くなら、クリーシーが誘拐犯たちに施す拷問に近い追求も納得できるというもの。凄絶な分、この後半は見応えがあって目を背けられません。
幕切れには思わぬ結末と哀しい自己犠牲が待ち受けています。それが仕方ないと思えるのは、クリーシーがやるべきことをやり通したという充足感があるからでしょう。
それにしても、やはり凄絶。

2005.11.18

       


  

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