リドリー・スコット監督、ラッセル・クロウ主演の「グラディエーター」を残念ながら観ておらず、本作とどう関係があるのか分からないまま観たのですが、何とか理解はできました。
とはいうものの、「グラディエーター」から続くストーリーでしたから、前作を観ているに越したことはありません。
さてストーリー。
アフリカの都市ヌミディアで愛する妻と共に暮らしていたルシアス。
しかし、将軍アカシウス率いるローマ帝国軍の猛攻に妻を殺され、自身もまた囚われ奴隷の身に。
そこを奴隷商人マクリヌス(デンゼル・ワシントン)に買い取られ、剣闘士<グラディエーター>として、生きるために闘い続ける境遇に落とされます。
そのルシアスが秘めていた出生の秘密、そしてマクリヌスが密かに目論んでいた計画が絡み合い、ローマ帝国を揺るがすドラマへと繋がっていきます。
ストーリー自体はそれ程のことはないと思いますが、戦闘シーンが凄い。目を見張らされます。
まずは冒頭、ヌミディアの砦と、押し寄せるローマ帝国海軍との激闘シーンが迫力一杯。
そしてそれ以上に驚かされたのは、コロッセオに水を引き込み巨大なプールとしてそこに軍船を浮かべ、剣闘士たちに“サラミスの海戦”を再現させるという壮大な見世物の披露。
まさかこればかりは、流石のローマ帝国でも行われてはいなかったでしょう。
もうひとつの驚きは、デンゼル・ワシントンが演じた奴隷商人にして元老院議員となったマクリヌスの位置づけ、役割。
善悪どちらの側に立つ人物なのかまるで判らなかったのですが、終盤になってついにその正体が明らかになります。
しかし、まさかこんなことを計画していたとは、ローマ帝国の歴史に親しんできただけに仰天しました。
壮大なスペクタル、迫力ある戦闘シーンを期待する限りでは、充分に観応えある作品でした。
2024.11.22
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