“フリー・ガイ ★★
Free Guy
(2020年アメリカ映画)

監督:ショーン・レヴィ
脚本:マット・リーバーマン、ザック・ペン
出演:ライアン・レイノルズ、ジョディ・カマー、ジョー・キーリー

 

オンラインゲームを題材にしたストーリィ。
着想が実に面白い。どう展開していくのか全く掴めなかったところも、お見事。

主人公は、ガイという名前の銀行員。毎日、きちんと習慣を守って職場に通います。ところが、街ですれ違った女性に一目で惹かれ、彼女の後を追い出すところから、事態が変わっていきます。
・・・・というのは、このガイ、実はオンラインゲーム<フリー・シティ>世界でのモブキャラ(背景人物)。ですからプログラムされたとおり、毎日同じ行動をくり返す筈なのですが、恋に目覚めて自律行動を始めてしまったのか・・・。
その契機となったのは、プレイヤーのアバターが掛けていたサングラスを手に取ってみたことから。

ガイ、一目惚れしたモロトフという美女に近づくため、自らポイントを稼いで能力アップ、成長を遂げます。そして再び出会ったモロトフの行動に、協力することを申し出ます。

その一方、現実社会では、キーズとミリーという若い男女が登場。自分たちの開発したコードが、アントワンという傍若無人な男に盗用され、人気ゲーム<フリー・シティ>の中に使われているのではないか、と疑っています。
何とか証拠を掴もうと、ミリーは<フリー・シティ>に潜入。ミリー=モロトフという次第。

アントワンという暴君、モブキャラたちが自分たちに自由をと抗議の声を上げ、ゲーム世界とリアルな現実世界との間で、並行してストーリィが進んでいくところに面白さがあります。
両者が全く別のものではなく、絡み合っているところが面白い。「レディ・プレイヤー1」とちょっと似た処があります。

着想を、観応えのある作品に仕上げた処がお見事。
もちろん、主演のライアン・レイルズ、ジョディ・カマーの魅力も無縁ではありません。

2021.08.21

         


   

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