“エクソダス:神と王 ★☆
Exodus:Gods and Kings
(2014年アメリカ映画)

監督:リドリー・スコット
脚本:アダム・クーパー、ビル・コラージュ、ジェフリー・ケイン等
主演:クリスチャン・ベイル、ジョエル・エドガートン、ジョン・タートゥーロ、ベン・キングズレー

 

旧約聖書の「出エジプト記」に題材を取った歴史スペクタクルということですが、観る側としては1956年セシル・B・デミル監督作品「十戒」のリメイクと感じざるを得ず。したがって、どうしても比較して観てしまいます。

まずキャスト、「十戒」がチャールトン・ヘストン、ユル・プリンナー、アン・バクスター、エドワード・G・ロビンソンと錚々たる顔ぶれだったのに対し、本作で存在感が目立つのははクリスチャン・ベイル止まり。

一方ストーリィはと言うと、「十戒」が単純明快だったのに対し、本作はかなり複雑。なにしろ、ヘブライの神とモーゼがいささか対立関係にあり、そしてモーゼとラムセスも立場上ということで対立し合うのですから。つまり、モーゼは神と対立しながらラムセスとも対立するという複雑な立場。
全面的に神を信じることなく、ここまでやってしまって良いのか、という懐疑的なところがあるのは、現代的な宗教観あるいは歴史観が入っているからかもしれません。

スケールの大きい歴史スペクタクルですけれど、「十戒」のような名作にはなり得ず、というところでしょうか。
昨年“ノアの方舟”が映画化され、今回は“モーゼ”。この分だと「ベン・ハー」辺りのリメイクもあるのだろうか。

2015.002.01

 


  

 

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