“アニー ★★☆
Annie
(1982年アメリカ映画)

監督:ジョン・ヒューストン
原作戯曲:トーマス・ミーハン
脚本:キャロル・ソビエスキー
主演:アルバート・フィニー、アイリーン・クィン、アン・ラインキング

 

随分と以前に映画館で観たミュージカルですが、再度観たくなったものです。孤児院の少女アニーが大富豪ウォーバックスの宣伝活動のため、一週間その邸に招待されることになる。そして、アニーの健気さから人を愛することの大切さにきづいた大富豪が、アニー、女性秘書ファレルと3人で幸せを手に入れる、というストーリィ。

正直言って、ストーリィ自体はたいしたことありません。ディケンズ原作のミュージカル“オリバー!”、不朽の名作“赤毛のアン”から、孤児を主人公としたストーリィが感動的になるのはもう定石といえます。
それより、この映画の楽しさは、MGM全盛の頃におけるミュージカルの楽しさを彷彿とさせてくれることにあると言って良いでしょう。
大勢でダイナミックに所狭しと唄い踊りまくるシーンの楽しさ、それこそミュージカルの醍醐味です。その中心を一人で担っているのが、ファレル役のアン・ラインキング。往年のアステア、ジーン・ケリー、レスリー・キャロンとまではいきませんが、充分にミュージカル・ファンを納得させてくれます。
そして、この作品ならではの見せ所は、孤児院の子供たち全員で唄い踊るシーン。子供たちの芸達者ぶりをみると、アメリカのミュージカルの底力を感じさせられます。
もちろん、アニーを演じるアイリーン・クィンの、赤毛、そばかすだらけという可愛らしさなくしては、この“アニー”と題する作品が成り立たなかったことも事実です。

本映画は、ミュージカルの楽しさを改めて思い出させてくれる作品です。

2000.09.16

 


  

 

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