“監獄ロック” 
JAILHOUSE Rock
(1957年アメリカ映画)

制作:ポンドロ・S・バーコン
監督:リチャード・ソープ

主演:エルヴィス・プレスリー、ジュディ・タイラー、ミッキー・ショーネシー

 

レンタルビデオ店で棚を見渡していたら、珍しいものを見つけました。それがこの作品。
エルヴィス・プレスリーの主演映画は、TVのロードショーをよく観ていた頃頻繁に放映された時期があって、「
GIブルース」とか「フロリダ万才」「ブルー・ハワイ」等々数多く観たものですが、本作品は観たことがありませんでした。
それもその筈、これはエルヴィス主演映画の中でもかなり初期の作品。考えてみれば、TVで観たものはみなカラー作品でしたけれど、これはまだ白黒。エルヴィスの演技にしても、かなりぎこちなさが感じられます。

ストーリィは、ヒット曲“監獄ロック”にこじつけたものですから、エルヴィス演じるヴィンス・エヴァレットは、ふとした喧嘩がもとで相手を殴り殺してしまい、刑務所に服役したという青年。その刑務所で、元カントリー歌手と同房になり、彼に才能を見出されたことから、出所後歌手の道を目指します。
ところがそう簡単にことは進まない。偶然出会った女性・ペギーの尽力で漸くレコードを出すことができますが、その後は人気急上昇し、一躍人気スターにのしあがるという次第。
このヴィンスという主人公が、自分勝手で、ヒネクレ者、そのうえ堪え性がないという、いかにも嫌われ者の典型タイプ。それにも拘らず、最後は恋人や友人の誠意で心を入れ替えるというストーリィですが、ペギーが恋人になるという点も含めて、極めて嘘っぽい。
まあ、そんなことはともかく、初期のプレスリーのスタイル、初期の映画を観たというのは、ひとつの楽しみ。

2003.12.28

 


 

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