さよなら渓谷 ★★★
(2013年日本映画)

監督:大森立嗣
原作:吉田修一
脚本:大森立嗣、高田亮
出演:真木よう子、大西信満、鈴木杏、大森南朋

 

観よう、観ようと思っていたのに中々観るに至らなかった一作。
小林信彦「「あまちゃん」はなぜ面白かったか?」で取り上げられていたことが後押しになってやっと観ました。

渓谷のある町でひっそりと暮らす尾崎俊介と妻のかなこ。
ところが隣に住む女性が幼いわが子を殺害するという事件が発生、取材しようとマスコミが大勢押し掛けてきた中で、俊介が犯人の女性と不倫関係にあったのではないかという疑惑が浮上。
それをきっかけに渡辺という記者が、俊介とかな子が隠していたある事実に気付きます。そしてそれは、渡辺と同僚の女性記者にとって信じられないような事実だった・・・。

原作を読んだ時も衝撃的だったのですが、この映画作品においても、静かに描かれている奥に相当重たいもの、抱えきれないような真実が隠されているという重圧感たっぷりで真に圧倒されます。
そしてまた、作品中でいろいろな表情を見せる一方の主人公=かな子を演じきった真木ようこの演技が圧巻、絶賛しても絶賛しきれないという思いです。

一人の人生を誤らせてしまった重さ、その悲しみ、2人が背負った運命にはただただ圧倒されるばかりです。
ただ一言、お薦め!

2014.07.07

    
※原作 → 「
さよなら渓谷


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