“岬のマヨイガ ★★
(2021年日本映画)

監督:川面真也
原作:柏葉幸子
脚本:吉田玲子
声の出演:芦田愛菜、粟野咲莉、大竹しのぶ

  

ピクサー作品以外のアニメを観たのは随分久しぶりです。
迷いましたが、柏葉幸子作品の中でも特に好きな「岬のマヨイガ」だったので観に行った次第です。

それまで居た場所から逃げ出してきたユイとひより、避難所で身元を訊ねられて困っていたところを助けてくれたのは、キワさんという老女。
そのキワさんに誘われるまま、2人は岬の先端に立つ古民家“マヨイガ”で、キワさんと一緒に家族として暮らすことになります。

キワさんは、“ふしぎっとさん”と呼ばれる妖怪たち(河童、座敷童等々)と友達付き合いする不思議な老女。
キワさんの醸し出す安らぎから、ユイとひよりにも平穏な日々が始まりますが、津波のおかげで封印が壊れ、断崖の下に隠されている四の窯から邪な存在=アガメが逃げ出し、人々に仇を振りまき始めます。
キワさんは自らアガメと闘い倒そうとするのですが・・・。

被災した町、人々の復興と、逃げ出してきた少女2人を救うという現実的な問題に、「遠野物語」的な民話ファンタジー要素が加わり、さらに魔物との対決という贅沢な物語要素を取り揃えたストーリィ。やはり楽しいです。

なお、原作でユイはDVD夫から逃げ出してきた大人の女性でしたが、映画ではDV父親から逃げ出してきた若い娘という設定に変えられています。
子ども向けにはそうした方が分かりやすいし、親しみやすいということだったと思いますが、祖母−母−娘という形をとった原作のほうが納得感はあります。

2021.08.31

       

※原作 → 「岬のマヨイガ

            


  

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