“きみの友だち” ★★
(2008年日本映画)

監督:廣木隆一
原作:重松 清
脚本:斉藤ひろし
出演:石橋杏奈(あんな)、北浦愛、吉高由里子、福士誠治、森田直幸

 

原作の「きみの友だち」、映画にはしにくいだろうなぁと思っていた重松さんの名作ですが、良くできているなと思ったのが第一印象。

最初から語り手が登場し、主人公の恵美が撮った多くの写真にまつわるエピソードを重ねていくという構成になったことから、写真に関わらなかった恵美と由香の2人の姿を描く場面がカットされたところが残念。
とくに、2人だけで遠足の前日にお菓子を食べるシーン、千羽鶴に関わる部分、欠かせない場面だと私は思うので、原作の半分くらいしか映画にはできなかったなぁという印象です。
ただ、映画は時間的制約を無視できないもの。写真にまつわるエピソードを取るか、恵美と由香の2人だけの部分を取るか、どちらかを選択せざるを得なかったことは仕方ないと思います。

それでも、一つ一つのエピソードを地道に積み重ねていくという制作姿勢は、とても好ましい。良質の作品だと思います。

後半、観ていてやたら目頭が熱くなったのは、忘れることのできない原作へ感動が蘇ってくる所為か。

2009.04.26

 
※原作 → 「
きみの友だち

         


  

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