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1969年大阪府生、イラストレーター。エッセイ、マンガの他に、ふとした日常のつぶやきを五七五にした「つぶやき川柳」でも知られる。夫なし男なし三十路半ばの「すーちゃん」の日常を淡々と描いた異色四コマ漫画、「すーちゃん」「結婚しなくていいですか。」がじわじわと人気を呼び、ベストセラー。 |
1.OLはえらい 2.上京十年 3.すーちゃん |
五年前の忘れ物 |
●「OLはえらい」● ★★ |
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2009年04月 2009/05/03 |
「4コママンガの本を作りましょう」、突然編集者の人からそう言われて出来上がったのが本書だそうです。 ごく普通のOLの、日常的な呟き、ボヤキ、本音がいっぱい詰まった4コマ漫画。 「すーちゃん」以降の4コママンガと比べると絵がこなれていないという印象ですが、中味は濃いです。 |
●「上京十年」● ★☆ |
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2009/01/31
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中日新聞連載のエッセイ、「明日のことはわかりま川柳」からの抜粋、文庫化。 少しも気取るところない、ごく平凡な日常の中でふと思いついたあれこれ。川柳もごく日常の雑感を書き留めたというもので、中には次の句のように印象に残るものもありますが、殆どはごくあっさりとしたもの。 東京でイラストレーターになろうとOL時代に貯めた
200万円を携えて上京してきた時、益田さんはなぜか「貯金を使い切るまではのんびり暮そう」と思ったのだそうです。 |
●「すーちゃん」● ★★☆ |
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2009/02/12
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30代、独身、一人暮らしという女性、すーちゃんを主人公にした「異色の四コマ漫画」。 「漫画」ではありますけれど、読んでいる気分としては、小説となんら変わりありません。 恋もできず、仕事といってもカフェの店員。その先の展望がみえないというすーちゃんの状況ですが、自分を見失わず、自分の良いところを大切に保っていこうという姿勢が好ましい。 本書のどんなところが素晴らしいのかと問われれば、まず自分で読んでみて欲しいと答えたい。 |
●「結婚しなくていいですか。 すーちゃんの明日 」● ★☆ |
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2009/02/15
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「すーちゃん」の続編。 「結婚しなくていいですか。」というのは意味深な題名。考えれば考えるほど深い問いです。 |
●「47都道府県女ひとりで行ってみよう」● ★☆ |
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2008/12/21
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ウェブに連載された、毎月1回1都道府県ずつ、気長にフラッと回るという趣向の紀行エッセイ。 “紀行”の書き手というととかく旅のプロ、という傾向が強いのですが、本書の益田ミリさんはとことんフツー人。 淡々としてごくフツー人の紀行文も楽しめますが、各旅の最後に付け加えられている四コマ漫画が、本文には書かれていないエピソードをよく語っていて、とても味わいがあります。 なお、益田さんの地元である2泊3日の大阪行、結局書かれていることは道頓堀への飛び込み見物だけだったのが可笑しい。 |
●「ふつうな私のゆるゆる作家生活」● ★★ |
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2014年04月
2009/03/22
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作家・益田ミリさんのごくフツーな日々を、来し方の思い出を交えつつ描いた漫画。 イラストレーターになろうと決めてそれまでのOL生活で貯めた貯金 200万円をもって上京した辺りは、エッセイ「上京十年」と共通するところが多い。 何でも褒めてくれる親のおかげでお気楽な自信をもつ子供に育ったということや、できないことがいっぱいあること、作家だから幅を広げねばといろいろな講習に応募するもののいざ直前になると行きたくないなーと駄々を自分でこねたりと、あれこれ。 一気に読むのは勿体ない一冊。私は毎日ちょびちょびと読み、とても楽しめました。 |