こうした新書本が出版されたのも、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という本がベストセラーになった所為かもしれません。
著者が言わんとするところは唯一つ。マネジメントが下手だから会社が傾くのではない、マネジメントなんかに頼ろうとするから会社が傾くのである、ということ。
実際、私の経験に照らして、著者の深田さんに同感するところ、多々あります。
次々と企画ばかり打ち出され、現場は企画資料を作ることに追われ、現場の本来業務はすべて後回しにされる。結局残ったのは、本社の自己満足、そして現場のモチベーション低下。
その最たるものが、成果主義、細かい数字をあげつらった人事考課制度と、ずっと感じていました。
実例を紹介しながらの著者の論を聞くと、改めて私が感じていたことは間違いではなかったのだ、と勇気づけられる気がします。といって、明日から何をする、という訳ではないと思いますが。(苦笑)
「もしドラ」を読んだら、是非こちらも、とお勧めしたい一冊。
もちろん、是非読んでほしいのは、企画好きの経営者層ですが。
序章.マネジメントがビジネスをダメにする
1.症状1.意見はあっても意志はなし
2.症状2.都合のよいことばかりを考える
3.症状3.管理はするけど無責任
4.症状4.顧客よりも組織を重視する
5.日本企業の危機的状況
6.経験と勘と度胸を重視せよ
7.他人を変えるより自分が変われ
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