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1.片桐酒店の副業 2.その名もエスペランサ |
「片桐酒店の副業」● ★★ |
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2012/07/15
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「法に触れない限り、何でもお届けします」という配達業が、鄙びた酒店の副業。通常の宅配便に依頼しない荷物故、そこは訳有りの荷物ばかりという次第。 そう聞くと、てっきり連作ものと思うのですが、各々の篇はまとまりを欠き、解決も特にないまま。どこに本作品の狙いがあるのかと考え続けたところ、漸く共通点が見いだせました。 プロローグ/1.短期バイトの憂鬱/2.電車のような宇宙船のような何か/3.悪意/4.海と傷跡/5.朝の訪問者/エピローグ |
2. | |
「その名もエスペランサ PROJECT:ESPERANZA」 ★★ |
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2014/04/22
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最近増えている、お仕事小説。ただし、これまでは正社員というケースが殆どだったと思いますが、本書主人公は“派遣のプロ”を目指す派遣社員=本郷苑子(えんこ)、29歳。 前の職場で四面楚歌にされ、心身を損なって休養中の苑子に、派遣会社から是非にと依頼がかかります。仕事の内容は英文事務ということでしたが、派遣先の自動車部品製造会社に出勤したところ、のっけから作業服を渡され工場の現場へ。 話が違うと蹴っ飛ばしてもいい処ですが、そこは不器用で意地っ張りなところのある苑子、命じられるままに奮闘を始めます。 そんな苑子を指導するのは、金髪で腰落としズボンのチャラ男=作田。 さて“派遣のプロ”を目指す苑子、この鈴並工業の中でどう身を処していくのか?というストーリィ。 派遣社員という立場まで掘り下げ、改めて仕事とは?を考えようとしたところが新鮮。 究極には、正社員とか派遣社員とかいった区別に関係なく、どこまで仕事に責任と情熱をもって取り組むか、ただ正論を唱えているだけではダメ、という姿勢が凛としてあるところが爽快。 結構耳の痛いところもありますが。(苦笑) |