|
|
1.血脈(上) 2.わが孫育て |
●「血 脈(上)」● ★★☆ 菊池寛賞 |
|
2005年01月
2005/03/11
|
帯には「それは大正四年秋、当代随一の人気作家、佐藤紅緑の狂恋から始まった−」とあります。 元々大衆作家・佐藤洽六(紅緑)は激情家だったのでしょうが、我が家を訪ねてきた女優志願の横田シナ(三笠万里子)を見た途端、彼女に入れ揚げてしまう。そしてそのまま、激情の波に身を委ねるかのように、妻と子供たちを放り出し、シナ一人に向かって止め処なくのめり込んでいってしまう。 ※菊田一夫、菅沼(森繁)久弥も登場するのは驚き。 1.予兆/2.崩壊の始まり/3.彷徨う息子たち/4.明暗 |
●「わが孫育て」● ★☆ |
|
2008/01/28
|
佐藤愛子さんの最新エッセイ集。 エッセイというと私は、阿川佐和子さんの書いたものをずっと愛読中。佐和子さんが私と同世代であるのに対し、佐藤愛子さんともなるとやはり一世代上なものですから、あぁ世代が異なると感じ方も思うところも違うのだなぁと感じることしきり。 収録エッセイは3つの章に分かれていますが、3章の中ではやはり表題にもなっている「わが孫育て」の部分が一番面白い。 ただし、本書中一番笑ったのは、「じぐざぐ日記」の中の「日本の常識」。簡易保険勧誘の郵便局員とのやり取りです。 でも佐藤さん世代が言いたいこと沢山ある、という気持ち、判ります。あと○年すれば我々も同じ気持ちになることでしょう。 わが孫育て/じぐざぐ日記/国を愛してどこが悪い |