酒見賢一作品のページ
1963年福岡生、愛知大学卒。89年デビュー作「後宮小説」にて新潮社・第1回ファンタジーノベル大賞、92年「墨攻」にて中島敦記念賞を受賞。
1.墨攻
2.陋巷に在り1
1.
●「墨攻」● ★★ 中島敦記念賞受賞
1991年3月 新潮社刊 1994年7月 新潮文庫
2014年04月 文春文庫化
1994/07/03
秦の始皇帝以前、中国に墨子という教団があったそうです。 特異なことに、その教団は戦闘における防御方法を専門に研究し、請われるままに攻撃を受ける側への支援活動を行っていたと言います。 その墨子を題材にし、教団から唯一人で派遣された主人公・革離が、小国・梁の防衛に力を発揮し、趙の大軍勢と闘った顛末を描くストーリィ。 歴史小説にしては、珍しい薄手の作品ですが、結構面白かったです。
2.
●「陋巷に在り1−儒の巻−」● ★
1992年11月 新潮社刊 1996年4月 新潮文庫
1999/10/31
中国の歴史小説。そして中心となる人物は、儒教を広めたかの孔子。 というと、かなり重厚な小説が想像されるのですが、本作品はそうした予想とまるで異なり、強い呪術能力をもった同士の戦いを描く小説のようなのです。
主人公となるのは、孔子の弟子であり、聡明かつ高い呪術能力を持つという顔回です。 この第一巻は、まだ出だしというべき段階で、面白いのかどうかまだよくわかりません。 でも、なんとなく隆慶一郎作品の中国版・Lite版というような印象を受けます。
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