九段理江作品のページ


1990年埼玉県生。2021年「悪い音楽」にて 第126回文學界新人賞を受賞。受賞第一作となる「Schoolgirl」は第166回芥川賞の候補作に。

 


                   

「Schoolgirl ★★




2022年01月
文芸春秋

(1500円+税)


2022/02/15


amazon.co.jp

芥川賞受賞作・候補作というと少々身構えてしまうところがあるのですが、本書収録の2篇、予想の外に面白かったです。

「Schoolgirl」は、社会派YouTuberとしての活動に熱中している14歳の娘に、やたら批判されている母親=専業主婦が主人公。
まぁこの娘の、母親に対して何と容赦ないことか。
しかし、その母親だって外に出れば、知ったら娘が仰天するような行動をとっているのです。
遠慮ないやり取りは、母娘という関係だからなのでしょう。娘にとって母親は遠慮しないでいられる相手、という。現に最後は、母親に寄り添っている風ですから。
これが息子と父親の関係であれば、ただ無視される、というだけのことのように思います。

「悪い音楽」は、演奏者の道に進まず中学校の音楽教師となった三井ソナタが主人公。
その中学校での合唱祭、ソナタは生徒たちの状況を踏まえて適切な指導を行ってきたというのに、突然ひとりの女生徒がソナタを感情的に批判し、合唱指導者の座を奪い取ってしまう。その結果は・・・。まさにブラックジョークと言うべきでしょうか。


Schoolgirl/悪い音楽

        


   

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