太田 光作品のページ


1965年埼玉県生。85年に田中裕二と「爆笑問題」を結成。2010年刊「マボロシの鳥」が処女小説集。

  


     

●「マボロシの鳥」● 




2010年11月
新潮社刊
(1500円+税)

2013年04月
新潮文庫化

  

2010/12/09

  

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人気漫才コンビ“爆笑問題”の太田光氏による処女小説集とあって話題になっている一冊。
しかし、読んでいてピンと来なかった、というのが率直な感想。
そもそも、爆笑問題の漫才自体、聞いたことがないのです(爆笑問題だけでなく、最近の漫才すべてを)。ピンと来ないのも無理ないか、と思う次第。

おとぎ話的なストーリィから、9.11テロまで持ち込むといった、およそ思いついたことはすべて小説にしてみた、という観ある小説集。
それも、ひどく比喩的であって、しかも寓話的。
そう簡単に捉えられる小説作品ではない、と思うのです。

そのうえで、共通するものは何だろうか、と考えます。
そうするとどの作品も、自ら傷こうが何しようが、一旦今あるものを全て破壊せしめ、そしてその後に何が残るのか、希望あるいは未来を見出すことができるのか、と問うている小説集のように感じられます。
冒頭作
「荊の姫」は、ある意味その象徴的な作品。

表題作「マボロシの鳥」は、“魔人チカブー”と呼ばれる魔術師を主人公とするストーリィ。その唯一の芸は、胸から一羽の“マボロシの鳥”を出現せしめるというもの。
ところが、そのマボロシの鳥をチカブーは失ってしまいます。その時からチカブーは転落し、落ちぶれたまま20年という長い年月が経つ。
再びチカブーはマボロシの鳥を手に入れることができるのか、その時チカブーは何を見出すのか、というストーリィ。

荊の姫/タイムカプセル/人類諸君!/ネズミ/魔女/マボロシの鳥/冬の人形/奇跡の雪/地球発・・・・

 


  

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