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1.夕子ちゃんの近道 3.祝福 |
●「夕子ちゃんの近道」● ★ 大江健三郎賞 |
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2009年04月
2006/07/07
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古道具店・フラココ屋の2階に居候暮らしする主人公と、居候暮らしの間彼が袖触れ合う付き合いとなった店長の幹夫さん、大家である八木さんの孫の朝子さん+夕子ちゃん、初代居候の瑞枝さん、幹男さんと古い付き合いのフランソワーズらを描く、のんびりとした連作短篇集。 率直に言ってよく判らないのです、このストーリィ。 瑞枝さんの原付/夕子ちゃんの近道/幹夫さんの前カノ/朝子さんの箱/フランソワーズのフランス/僕の顔/パリの全員 |
●「ぼくは落ち着きがない」● ★☆ |
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2011年05月
2008/08/09
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題名から、とにかくもゴタゴタした学生生活を描いた作品だろうと思ってしまうのですが、それは予想外れ。 この図書部が、楽しそう。 いいなァ、この図書部。居心地がすこぶる良さそうで。こんな部が高校にあったら、喜んで入部したかった。 一般的な学園青春小説の逆を行くような作品ですけれど、私は大好きです。 |
●「祝 福」● ★★☆ |
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2011/02/02
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帯には、「女ごころを書いたら、女子以上。ダメ男を書いたら、日本一!」 そして本作品の紹介文によると、男主人公5人、女主人公5人が送る長嶋版「一人紅白歌合戦」いや、「一人フィーリングカップル5vs5」!なのだそうです。 確かに収録10篇の主人公は、男性5人、女性5人。でも、読んでいる最中、とくにそんなことは意識しませんでしたし、する必要もありません。 収録10篇、短篇というより掌篇という印象です。 そしてその内容はといえば、特にどうということなく、どこにでもあるような出来事を描いたストーリィ。 それなのに読み終わる頃には、何故か愉快、どこか楽しい気分になっているのですから、嬉しい。その理由がどこにあるのか、自分でも判らないところが、かえって本短篇集の魅力なのではないかと思います。 それこそ小説の妙、長嶋さんの上手さ、と言うべきなのでしょう。 冒頭の「丹下」からしてすぐ楽しい気分になります。女性作家らしい主人公の、ごくありふれた一日の様子を描いた篇。 私が爆笑したのは「噛みながら」。本書収録の10篇、皆ありふれた出来事ばかりという印象なのですが、本篇は銀行強盗にまつわるストーリィ。銀行強盗など滅多に遭遇するものではない筈なのに、いかにもありふれた出来事のように描いているところが、とりわけ愉快。 また、表題作「祝福」は、友人の結婚式に出席して元恋人と偶然再会するというストーリィ。結構意味深なところを感じるのですが、さらりと描いているところが絶妙。 ユニークな短篇を読んでみたいという方に、是非お薦め。 丹下/マラソンをさぼる/穴場で/山根と六郎/噛みながら/ジャージの一人/ファットスプレッド/海の男/十時間/祝福 |