九螺ささら(くら)作品のページ


19年神奈川県生、青山学院大学文学部英米文学科卒。2009年春より独学で短歌を作り続ける。10年短歌研究新人賞次席。14年より新聞歌壇への投稿を始め、18年初の著書「神様の住所」にてBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。

 


                   

「きえもの ★☆


きえもの

2019年08月
新潮社

(1700円+税)


2019/10/09


amazon.co.jp

題名の「きえもの」とは、<消え物>
使うことでただちに消耗するため、使用回数が一回に限られている種類の物を指す、というのが説明文の一部なのだそうです。

食べ物を題材に、
<短歌&掌編&短歌>という組み合わせによる掌編集。
各ストーリィは、自由に発想を繰り広げたもの。
面白く感じるものもあれば、よくまぁこんな発想をするものだと感心するものもあり、また頭が付いていかないものもあり、と様々。
そこに共通項はあるのかというと、「あとがき」によれば一応あるようです。
私が受け止められるストーリィもあれば、受け留めきれないストーリィ、理解がとても及ばないストーリィもありますが、それはそれで仕方ない、それで良いのではないかと思う次第。
少なくとも、冒頭の短歌については、九羅さんの独特な発想を楽しむことができるのではないかと思います。

本書を読むのであれば、書店の店頭等で一度中身をざっと確かめてから読み出す方が良いように思います。
楽しめるかどうかは、かなり好み次第の一冊。

        


   

to Top Page     to 国内作家 Index