川澄浩平
(かわすみ)作品のページ


1986年北海道生、北海道在住。現在フリーター。漫画原作者としても活躍。
2018年「学校に行かない探偵」にて第28回鮎川哲也賞を受賞、「探偵は教室にいない」に改題して単行本刊行し作家デビュー。

  


       

「探偵は教室にいない ★★       鮎川哲也賞


探偵は教室にいない

2018年10月
東京創元社

(1500円+税)



2018/10/31



amazon.co.jp

中学のバスケ部、仲の良い4人+変人という顔ぶれが繰り広げる青春ミステリ。
いやあ、学園もの青春ストーリィの佳作として、遜色のない出来栄えです。久しぶりに堪能しました。

主な登場人物は、
海砂真史(ウミ)栗山英奈(エナ)田口総士岩瀬京介という男女各2人に、ウミの幼馴染で中学進学後3回しか登校していないという変人の鳥飼歩が安楽椅子型の探偵役として加わります。

本作の魅力はまず、この4人+αにあります。それぞれが個性的で、中学青春に相応しい初々しさを備えています。何よりもその点に好感。
そして、ミステリとしてのタイプは<日常ミステリ>型。
率直にいってどれも、それ程の謎とはいえない些細なものばかりですが、彼らにとってはとても重要な問題。何故なら皆それは、大切な友人に絡むことだからです。
5人とそれらミステリの距離感が絶妙で、彼らの中学生活にぴったり寄り添っているという風。

彼らがどれだけ友情を大切にしているかがくっきりと浮かび上がってくるようで、読後感は実に気持ち好い。
新たな青春ミステリの書き手として、今後に期待大です。

「Love letter from・・・」:ウミに差出人不明のラブレターが。差出人は一体誰なのか・・・。
「ピアニストは蚊帳の外」:校内合唱コンクールの練習時に、京介が指揮者役男子と喧嘩。その後、京介が放った不穏な言葉の意味は・・・。
「バースディ」:4人で海へ出かけた後、総士が彼女とのデートをキャンセルする等不審な行動・・・。その理由は?
「家出少女」:父親と喧嘩して家出したウミから、帰れなくなったとエミに連絡があった途中、バッテリー切れ。3人+歩が集まり、ウミの居場所を皆で推理。

受賞の言葉/
第一話の前に/第一話 Love letter from.../第二話 ピアニストは蚊帳の外/第三話 バースデイ/第四話 家出少女
/第28回鮎川哲也賞選考経過/選評:加納朋子・北村薫・辻真先

   


  

to Top Page     to 国内作家 Index