金子玲介
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1993年神奈川県生、慶應義塾大学卒。「死んだ山田と教室」にて第65回メフィスト賞を受賞し作家デビュー。

  


       

「死んだ山田と教室 ★★       メフィスト賞




2024年05月
講談社

(1800円+税)



2024/06/16



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何と言っても着想に、そしてその展開に驚かされます。
舞台は、偏差値の高い名門男子校=
啓栄大学附属穂木高等学校、2年E組の教室。

夏休みが終わる直前、クラスで人気者だった
山田が死んだ。
勉強が出来て、面白くて、誰にでも親切、クラスがまとまる中心にいるような生徒。
2学期始まりの日、担任教師の
花浦と共にクラスの皆が山田を偲んでいたら、何と、山田の声が聴こえてくる! 出処は、スピーカー? 山田、スピーカーに憑依したのか?
山田、自分は2年E組が大好きだった、と言う。その日はそのまま、山田が考えたという案どおりの席替えを実施。
山田はクラスの一人一人をよく見ていた、と皆が感嘆。

そこから始まる、死んだ山田と共にいる高二の後半の日々・・・で普通なら終わるところなのでしょうけど、終わらないところが面白い。
高二の間は親密にしていたクラスの仲間たちも、三年生になってクラスもそれぞれ別々に、教室も変わるとなれば、生徒それぞれ山田との温度差も生じてきます。さらに・・・。

声を聴くことしかできず、声しか出せない幽霊?というのも辛いものですねぇ。
ともあれ本作についていえば、幽霊譚ではなく、あくまで高校青春譚でしょう。
男子校ならではのアホっぽさみたいなものが充満していて、そこが本作の出色。

最後に、ミステリ要素も感じさせてくれるところが妙味。
さて本ストーリー、どういう結末を迎えるのか? それはもう読んでいただくしかありませんが、やはり驚かされました。


1.死んだ山田と席替え/2.死んだ山田と夕焼け/3.死んだ山田とスクープ/4.死んだ山田とカフェ/5.死んだ山田と誕生日/6.死んだ山田と最終回/7.死んだ山田と夜/8.死んだ山田と卒業/9.死んだ山田と憂鬱/最終話.死んだ山田と教室

           


  

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