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●「消えずの行灯−本所七不思議捕物帖−」● ★☆ |
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2009年05月
2009/06/06
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浦賀にペルリ提督率いる米利堅艦隊が渡来するという、世相穏やかならざる幕末。 事件ならば町奉行所に任せておけばよいものを、何故かしゃしゃり出てくるのが御家人次男坊の仁杉潤之助と、その蘭学塾の同門で友人でもある釜次郎。 物の怪話の如き怪事件を科学的に解決するという対照の妙に本書の面白さがあるのですが、中世と近世の挟間にある幕末というそれに似つかわしい時代に舞台設定したところがお見事。 各事件、どんなカラクリか?に加え、アレは一体誰なのか? それを考え巡らすところが楽しい。是非当ててみてください。 消えずの行灯/送り提灯/足洗い屋敷/片葉の芦/落葉なしの椎/置いてけ堀/馬鹿囃子 |