表題作「オブ・ザ・ベースボール」の舞台は、年に1度、空から人が降り続けているという町。
その町には“レスキュー・チーム”が組織されていて、メンバーは9人。各々にはユニフォームとバットが支給されている。
空から人が降り続ける町、という着想自体、真に奇想天外。
でも、それ以上に、年にたった1度、場所がどこか特定できないまま見回りを続けるレスキュー・チーム、さらに降ってくる人をバットで打ち返そうという発想に絶句してしまいます。
絶句、というに尽き、それ以上何も言いようがない、のひと言です。
出版社の紹介文によると「奇想天外が設定と自由奔放な想像力」「それを支える力強い文章力」と賞賛されており、確かにその通りなのでしょうけど、読んで面白いと思うかどうかは別。
ともかくは、小説というのはどんな空前絶後のストーリィもリアルに作り上げることができるのだと、改めて実感。
「つぎの著者につづく」は、正直なところ、お手上げでした。
オブ・ザ・ベースボール/つぎの著者につづく
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