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「日月潭の朱い花」 ★★ |
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表題にある“日月潭”とは、台湾の中央部にある台湾最大の湖(ダム湖)で、観光名所だそうです。 本作は、日本統治時代の、そして現代の台湾を舞台にした、女子たちの生き方模索+少女失踪事件の謎解明ストーリー。 主人公の長澤サチコは25歳、傷つき果てた末に日本を出て、今は台中にある日本語学校に勤めている。 そのサチコのアパートに居候しているのが、子どもの頃に出会っていたという朴(パク)ジュリで、ヒキコモリの様相。 そのジュリがサチコの誕生日にプレゼントしてくれたのは、古物商で見つけた革のトランク。何とその内張りの奥に2人が見つけたのは、日本統治時代の台湾で高等女学校に通っていた日本人少女=桐島秋子の日記帳。 それ以来ジュリは、桐島秋子について調べることに熱中、そして見つけたのは「日月潭に少女消える」という当時の新聞記事。 一体、桐島秋子に何があったのか? ジュリとサチコはその謎を追うことになります。 また、日本統治時代の台湾の様子には興味尽きません。 しかし、それぞれのアイデンティティ問題を描くストーリーと、最後の思いもよらぬ展開は、無理矢理くっつけたようでバランスが取れていないように感じられてなりません。 ただ、魅了される処は多分にありますし、今後への期待を含め、★二つ評価。 1.台北、初夏/2.日記をたどる/3.八月の光/4.秋の日のラプソディー/5.幽霊たち/6.帰還/エピローグ |