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Sofia Samatar 1971年米国インディアナ州生。世界各地を転々としながら成長し、20代から30代にかけては南スーダンとエジプトで英語を教えていた。2013年ウィスコンシン大学マディソン校でアフリカの言語と文学の博士号を取得し、16年からはジェイムズ・マディソン大学の英語学准教授を務める。 2012年作家デビュー。13年発表の短篇“Selkie Stories Are for Losers”にてヒューゴー賞、ネビュラ賞、世界幻想文学大賞、英国SF協会賞の候補となり、初長編である「図書館島」にて世界幻想文学大賞、英国幻想文学大賞、キャンベル新人賞、クロフォード賞を受賞。 |
「図書館島」 ★ 世界幻想文学大賞・英国幻想文学大賞 等 |
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2017年11月 2022年05月
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本作題名、そして世界&英国幻想文学大賞受賞作であるということから期待したのですが、う〜〜ん・・・。 架空の世界、その紅茶諸島の一つである島の裕福な農園主の跡継ぎとして育った少年ジェヴィックが主人公。 専制的だった父親が死んだのを機に、広い世界が見たいと船に乗ってオロンドリア大陸を目指しますが、伝承<声>を重んじる女神の信徒と書物<文字>を重んじる石の教徒間の宗教戦争に巻き込まれ・・・というストーリィ。 面白いかどうかという前に、この作品の構成、有り様がもう最初から私に合わず、じっくり読んでみる辛抱ができなかった、というのが正直なところです。 主人公に具体的な行動があまり見られず、殆どが説明と語りだけで進んでいくという印象。 登場人物も長編にしてはあまりに少ないし。 本作が高く評価された点を見い出すまで我慢ができず、残念です。 巻の一 奇跡の嵐 1.ティオムでの子供時代/2.ルンレ先生/3.入口 巻の二 ベインの町 4.海にて/5.わが心の町/6.<島の祭り>/7.夢遊病患者の手記より 巻の三 <聖なる町> 8.<没薬の塔>/9.<灰色の館>/10.深夜、ガラスの森にて/11.<アヴァレイの帯>/12.ティアロンの物語 巻の四 天使の息吹 13.<谷>へ/14.<夜の市>/15.この幸福な地/16.ヒヴナウィアの勇気 巻の五 槍の並ぶ庭 17.馬の館、わが宮殿/18.春 巻の六 南へ 19.焚火/20.世界の音/21.ジサヴェトのアルファベット |