ラファエル・サバチニ作品のページ


Rafael Sabatini  1875年イタリア人の父・イギリス人の母の間に中部イタリアのイェジにて出生。1904年処女作「居酒屋の騎士」を出版、以後次々と歴史小説を発表。1915年「海鷹」、21年「スカラムーシュ」、22年「キャプテン・ブラッド」の3作が特に有名。英米両国でも評判となり、40年「海鷹」、35年と50年に「キャプテン・ブラッド」、33年と52年に「スカラムーシュ」が映画化される。35年再婚後イギリスに居住。

 


    

●「スカラムーシュ」●  ★★★
 原題:"Scaramouche" 
    訳:大久保康雄


スカラムーシュ画像

1921年発表

1971年06月
創元推理文庫

1999年06月
第16版
(820円+税)

  

1971/08/10
2001/09/02

 

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フランス革命時を背景にした歴史小説の傑作。
同じくフランス革命を題材にした歴史小説で好きな作品というと、他にオルツィ紅はこべがありますが、本作品の面白さは群を抜いてます。
主人公アンドレ・ルイは両親不明の孤児ですが、育ての親であるカブリヤックの領主の庇護の下に育ち、今や将来を嘱望される青年弁護士。ところが、共和主義者である親友のフィリップが、その「あまりに危険な弁舌の才」故にダジル侯爵により殺されることによって、運命は一変します。アンドレは、フィリップに成り代わって民衆運動の先導者となり、侯爵への復讐を決意します。
ストーリィは、このアンドレ・ルイによるダジル侯爵への復讐劇なのですが、フランス革命という歴史を背景にしているだけに、波瀾万丈の冒険が繰り広げられます。
最大の魅力は、アンドレ・ルイが次々に境遇・姿を変え、その度にダジル侯爵に対決するだけの実力を積み重ねていく点にあるでしょう。まずは、即興劇の作者→役者、ついで剣術師範と、アンドレ・ルイの行動振りは留まるところを知りません。
敵に回したら、アンドレ・ルイほど嫌な相手はいないでしょう。だからこそ、彼の活躍は痛快至極なのです。

ちなみに、題名の“スカラムーシュ”とは、イタリア古典喜劇中の人物で、即興劇一座でアンドレ・ルイが身につけた役柄。機知と策略に富み、皮肉の効いたセリフを矢継ぎ早に繰り出すという人気者。まさに、本作品中のアンドレ・ルイの活躍ぶりをそのまま表すかのような役柄です。
冒険、恋、波瀾万丈のストーリィ、そして最終場面の驚くべき展開と、語り尽くせない魅力に富んだ歴史小説の傑作です。
間違いなくお薦め!

 ※ 映画 →「スカラムーシュ

    


      

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