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1.青矢号 |
●「青矢号−おもちゃの夜行列車−」● ★★☆ |
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2010年05月
2010/06/13
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イタリアでは、子供たちにプレゼントを配って回るのはサンタクロースではなく、ベファーナという古い箒に乗った魔女なのだそうです。それもクリスマスではなく、三博士がイエスを訪れた1月6日を祝うエピファニーという祭りの前夜とか。
本書に登場するベファーナ、親たちからお金をもらって子供たちにプレゼントを届ける、という設定。 ベファーナの手によってただ配られるのではなく、おもちゃたちが自分たちの意思で相手を選び、子供たちに喜んで欲しいという願いと、貧しいながらもプレゼントの訪れを待ち望む子供たちの心が共鳴し合う様子が、とても素晴らしい。 |
●「パパの電話を待ちながら」● ★★ |
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2009年04月 2009/08/09 |
むかしあるところ−ヴァレーゼに住んでいるビアンキさん。セールスマンのため、7日間のうち6日間は出張という生活。 幼い娘にせがまれて、毎晩9時になると電話で、お話をひとつ聞かせることに。 そんな想定による、ショートショート童話集、56篇。 ショートショートというと私にとってはまず星新一さんですが、星作品がSFを基調としていたのに対し、本ショートショートは幼い娘さん向けですから、童話・おとぎ話の類からファンタジー的なものまでと多彩。 ふと気づくと、戦争忌避のお話があったり、不幸がなくなる未来を夢見たり、人々が誠実な人へ寄せる想いの強さを語るお話があったりと、子供たちにかける期待も感じられる、児童向け童話版ショート・ショート集。 |