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2.カタロニア讃歌 |
●「パリ・ロンドン放浪記」● ★★★ |
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1989年04月
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まさに良書!、と言うに尽きる一冊です。
パリでの窮乏生活。元ウェイターのボリスと共に職探しに歩き回り、遂にはホテルレストランの皿洗いという底辺と言うべき労働者階級の生活にどっぷりと漬かる。その中では、レストランの従業員のランクを元にした文明批評を試みています。
本書はオーウェルにとって処女作ですが、大きな価値ある一冊です。何より偉ぶっていないところに好感が持てます。本書中で、著者は周囲の人間と全く変わるところはありません。唯一異なるところと言えば、事実を事実としてはっきりつかむことのできる確かな眼、そして確かな文才です。 |
●「カタロニア讃歌」● ★★ |
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1938年発表 1995/06/18 |
オーウェルが、POUM(マルクス主義統一労働者党)の民兵として、スペイン戦争に参加した時
のルポタージュ。
オーウェルは、人民は全く平等であるという思想に共鳴してこの戦争に参加します。参加した当時、お互いに“同志”であり、街中においても軍においても平等ということが、何よりも徹底浸透しています。その辺りが貴重。 |