マリヴォー作品のページ


Pierre Carlet de Chamblain de Marivaux 1688〜1763 パリ生。1720年「恋に磨かれたアルルカン」により喜劇作家としてデビュー。恋愛心理喜劇の第一人者とされ、18世紀フランス中流社会の風俗を元に多くの喜劇を書いている。代表作は「恋の不意打ち」(1722)、「愛と偶然の戯れ」(1730)、「偽りの告白」(1737)等。1743年アカデミー・フランセーズ会員。

  


 

●「愛と偶然の戯れ」● ★★★
 
原題:le Jeu de l'Amour et du Hasard”

  

1730年発表

1977年12月
白水社刊
(絶版)

 

1999/10/10

中流家庭を舞台に、結婚の為に見合いに来た花婿候補と その下男、2人を迎える花嫁候補とその小間使い、という二組が織りなす恋愛喜劇。
主人公たちの入れ替わりというのは喜劇の常套手段ですが、この作品では、恋愛心理をよく掴んで巧みに用いている、という点が見事なところです。
恋愛のときめき、楽しさを目一杯味あわせてくれる作品で、とても楽しい劇です。

※ところで、この劇とまったく同じ筋立ての劇が書かれています。井上ひさしさんの「もとの黙阿弥」。しかし、その結末は本作品と違い悲喜劇に なっています。両劇の差は、階級に対する意識の差にあるようです。読み比べてみるのも一興です。

  

 
白水社刊「ボーマルシェ/マリヴォー名作集」には下記のマリヴォー作品が収録されています。順次、読み返していきたいと思っています。
 
  ・「恋の不意打ち」
  ・「愛と偶然の戯れ」
  ・「偽りの告白」
  ・「試練」
 

 


 

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